おじさんの小さな日常 12月分
  

 

 

              
 



 

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                生ハムがすきです 12/31

    ぼくは生ハムが好きです。

 大晦日のこの時間に生ハムなどという話題がふさわしいかどうかは、まるで考えずに、無心でキーボードをたたいているのです。少しばかり俯いてね。

 あしたからしばらく、しばらくといっても4・5日だけど、我が家はおせち料理となります。そんでもって4日までは、ぼくが得意ではないお客があるそうです。

 正月は、いい加減に、キチンとした身なりで客を迎え、そうして清く正しく年初の誓いをたて、迎える一年を幸先良いものとしなさいと、カミさんが言います。

 ぼくはだまって、空を見あげ、「あっ」とか言って飛んでいる鳥を指差し、それから敬礼をしました。アホみたいですがいいのです。それほど利口ではないんでね。でも、なんともきょうはいい天気でしたね。

 客はすべてカミさんの関係です。某研究所のポスドクとか、某○○の○○とか・・・こんな風にしか書けないんだったら書かなきゃいいんだね。とにかくカミさんは人気があります。それでもカミさんに言わせると少なくなったそうです。

 ある年、ぼくがいつものバリカンで、正月を正しく迎えるために頭を整えていたら、キチンと刃先をセットしてなかったらしく、刃先がはずれ、ぼくの頭の右即頭部が、まるでコンバインが通ったあとのように4センチ幅の通路ができてしまったのです。

 ぼくはどうしようかと、ほんとに狼狽をしましたよ。なにせ翌日は元旦なのに、頭の右即東部がコンバインなのですからね。でもって必死に考えて、それなら左即頭部にも同じようにコンバインで通路を通せば、左右の均衡がとれるのではないかとの結論を得ました。ぼくもたまにはキチンと考えるのです

 でもって正月2日の客を前に、まるでエイトマンのような頭を見せ、叩き、ヘラヘラ笑いながら

 「エートマーン・エートマーーーン・エイト・エイト・エイトエイトエイト」と歌って見せたら、その客は早々に退散し2度と我が家の敷居をまたぐことはありませんでした。バンザイです。

 それからはバリカンの腕も上達し、さいきんはめったなことではコンバインになりませんね。

 さてさて、とにかく明日はお正月、お正月用の生ハムを見っけたので、大好きなので、なんとか食べてやろうと考えました。

 とにかく見つかると怒られるので、カミさんの目を盗んで冷蔵庫から2枚引き抜きましたよ。食パンをオーブンで少し焦げ目がつくくらいに焼き、すばやく生ハムをのせて食べようとしたら、間が悪いことにカミさんがやってきました。

 ぼくはとっさに洗い物の後ろパンを隠しましたよ。「なんか食べてんの」といぶかるカミさんに「えとパンをちょっとお腹がすいたのでね、エヘラエヘラ」などと薄笑いを浮かべ、生ハムだけはバレないようにと必死です。

 やっとこカミさんが向こうへいったので、洗い物の後ろから焦げたパンを取り出し、意気揚々と食べようとしたのですが・・・

 焦げたパンにはさんであったぼくの大好きな輝く生ハムは、なんと普通のハムになっていました。熱い焦げたパンに長い間はさんでおいたからでしょうね。うんと悲しかったです。ぼくは生ハムが好きななのですあら。

 除夜の鐘が鳴り始めました。

 

  

 

 

 

 

            タヌキが捕まった 2  12/30

    それは昼ちょっと前のことです。ぼくの住む、東京池袋から準急で約30分のこの街近辺は、それこそ一気に空が真っ黒になりましたね。

 それはまるで地球防衛軍が、あの憎らしい地底怪獣モゲラとの戦いで、大量の砲弾を撃ったために空が真っ黒になったときと同様の空でした・・・

 とにかく地球防衛軍がどんな戦いをしたかは別途違う機会に説明するとして、お空真っ黒状態は徐々にその凶暴な精神を現あらわし、なんといきなりヒョウまで降らしたのであります。

 これはきっと、なにか深い理由があって、そんでもってそのとんでもない理由に耐え切れず、かわいそうにお空の神様が泣いたのでしょう。そうにチガイナイノデス。絶対に寒冷前線と低気圧の複雑な相互影響にてヒョウが降ったのではないのです。

 そのにっくきヒョウは、ちょうど散歩に出ていたぼくと飼い犬のケンタクンを襲い、優しくて、か弱くて、幼子のような純粋な精神の持ち主であるぼくらは、まるでなにも抵抗できす、ただただ悪魔のヒョウに打たれるまま呆然と空を見あげていました。

 幸いにも幼い幼児のごとく、か弱く、純粋な精神を持つぼくとケンタクンが流す涙は、ヒョウとともに降り注ぐ雨で覆われ、かろうじてキチンとした大人の体裁を保つことができたのであります。

 トボトボと濡れねずみ状態のぼくとケンタクンは早めの帰路につくわけですが、少し考えると来年の干支はネズミで、そんでもっていまのぼくらも濡れてるとはいえネズミで、だからひょっとしてこれはめでたいのではないかと、幸先が良いのではないかと、純粋で幼子で精神でひ弱い頭のぼくらは、いきなりヒマワリのような笑顔を浮かべたのですね。

 すると、なんとなんとなんとなんと南都雄二・ミヤコ蝶々。えーと左記のジョークがわからない若者は、グーグルあたりで調べてください。とにかく遠くのお空がイキナり明るくなり、聖母マリアは現れませんでしたが、お天道様の陽光が手を差し伸べてきました。

 ウーム、ちょっと脱線しますが、ここいらの表現はね、ぼくの文学的な限りない才能がほとばしっているのでね、であるからして抑えても抑えても抑えきれないのでありますね。しょうがないのでありますね。

 さてイットキが過ぎ、すっかり平穏を取り戻した空には、季節はずれの虹が輝いています。少しいつもより幅の太い虹が、北東の空にアーチをかけていました。ぼくとケンタクンは、イロイロあったけど、この年もそれほど悪い年ではなかったんではないかと、急に虹を見て思ったのです。単純なのです。

 世の中考えかた次第、気の持ち方次第、精神の健康状態しだいで、良くも悪くもなるように思えてきたのです。ぼくらにも、みなさんらにも、来年はきっとよい年がやってきます。

 たぶんよい年はいつでもそこにいるのですね。ぼくらはただそれを見落としたり、蹴落としたり、わざとそっぽを向くように気持ちを持っていってしまっているのでしょう。だからだから、くどいけど、良い年はいつもそこにいてぼくらを待っているということを忘れないように。

 えぇ、タヌキはどうなったかって。テーマがおかしいのではないかって。いいんですよ。人生なんてね、化かされている方がうんと楽なんですから。

 

  

 

 

 

         タヌキ捕まる  12/29

    

 いつもより暖かい朝のことです。

 ぼくはきょうも、6時過ぎに家を出たのであります。まだあたりはうっすらと暗く、気温はいつもより高めだけど、あたりが暗いので気分はやはり100を基準とするならば30ぐらいでしたね。

 しかしながらよく言われるのですが、ぼくの気分がそれほどでもないときの全体は、なんと、そこはかとない哀愁が、アチコチにただよっているらしいのです。

 しかし哀愁は「愛執」や「愛醜」になる恐れもあり、だから非常に残念だけど、ぼくはそれを極力抑えるのであります。大人なのであります。

 あのね、ここだけの話だけどね、中年男のいわゆる哀愁は、それはもうね、そのいわゆる女性への効果としては、いわゆるひとつのたいへんな武器なのでありますね。だからじっさいのところすごいのであります。なにが?

 まぁ、とにかく、きょうはちょっと「あります」が多いのでありますが、そこいらは勘弁していただいて、とにかく哀愁ただようぼくは、やはり基本的にイロイロな面でカッコイイのであります。ムハハハ。

 いったいオッサンは何が言いたいのだ!とお怒りの皆様、マアマアマア落ち着いて。とにかく話は最初に戻ります。

 哀愁を極力抑えてトボトボ駐車場に向かっているぼくに誰かが声をかけます。

「しまった、極力抑えてもぼくの哀愁は抑えきれないのか!」などと、大いに反省しつつ振り向くと

「深津さーーん」と、いつもお世話になっている近所の農家のおじいさんがぼくを手招きしています。おじいさんでした・・・ なにせほとばしる哀愁は極力抑えていましたからね。

 でね、おじいさんが嬉しそうに

「捕まえただ、捕まえただ、捕まえただ」と、3回言いました。

 ぼくもいちおう礼儀かなと思ったので

「何をですか、何をですか、何をですか」と、3回聞きました。

「んだ、たぬこうだ。鍋にはしねえぞ、飼うだ、馴れっかな?」

 一瞬その言葉の意味がよくわからず身構えましたが、とにかくぼくの偏っていてもある種変質的だけど冷徹な頭脳が、約0・8秒後にはその都市近郊の地方語を理解していたのであります。

 きちんと皆様にわかるように整理するとこういうことです。

1 タヌキを捕まえたぞ

2 かといって鍋にするために捕まえたのではないぞ

3 飼ってみることにしたぞ

4 うまく人に馴れるだろうか

 ということです。詳しく聞くと、この3週間ほど畑が荒らされて、けっこう被害が出ていたとのことでした。原因は蕎麦屋からもらってきただし汁のカスを肥料としてまいたこと。そのにおいに、近所の黒目川沿いに住まっているタヌキがやってきたらしいのです。

 とにかくぼくは、おじいさんがタヌキを鍋にするつもりがないらしいので安心しました。この先しばらくは、タヌキの話題が時々出てくるかもしれません。なんとか馴れるといいなと思います。

  

 

 

 

                        普通の毎日を願って 12/28

    

 ほんとに時々だけど、ぼくは自分の毎日を考えます。なんかおかしな表現かなぁ。そうでもないよね。

 でね、毎日が普通に暮らせることを、普通に暮らせることの喜びを、大げさではなくうれしく思います。

 普通ってことの裏返しにある普通ではないことを、ぼくは大分経験しているので、だから、たぶんみんなより多く普通をうれしく思います。

 普通の裏側にあるイロイロは、あまり披露することではなく、生涯ぼくの中で消化するつもりですが、やはりいろいろな節目で傷口が開きます。

 ただそんなとき、ぼくは無理やりにね、その裏側経験の学習効果を探し出すことを、ほとんど無意識に行なうのです。やればできるもんですよ。

 どんな効果か教えろって?

 それはね、ほんとにちょっとだけど、みんなより気持ちが優しくなれることです。断言してもいいかなぁ・・・まぁ断言します。だってこれも個人の尺度だからね。比べられないからね。

 だれだって子供のころは悲しいくらい非力だからね、そんなときはどうしたって流されます。けどうまくしたもんで、たいていは意識をとばせるんです。つまり記憶を封ずることを本能でやります。これも断言できます。

 ただぼくはね、その封じた記憶をほとんど思い出してしまいました。けっこうキツイ状況になりましたね。悲しいことにそいうった封じた記憶なんぞは、たいていは俯くことばかりなんでね。

 キチンとしてないけどいつのまにか大人になったぼくは、だからいつも楽しく愉快なオッサンを目指しています。けどねぇ、楽しく愉快なことは、ちっとも封印なんかしたくないのだけど、はじっから忘れていくんだよなぁ、もうちっと残っててくれるといいんだけど。

 まぁなんだね、つまりぼくの脳みそは精神に与える衝撃の度合いで、そこいらを判断しているんだろうね。

 きょうは昼から雨の予想だったね、けど雨はふりません。カミさんは洗濯を家の中に入れていったけど、雨は降りませんでした。予想ははずれ。

 あんまし関係ないけど、ぼくの一年も、予想が外れっぱなしだったような気がしますよ。でも予想では、来年はうんといい年なんだね。バンザーイ。

 

  

 

 

 

 

 

                                  怠惰おじさんの大いなる反省 12/26

 

  

 それでもすこしばかり考えた結果、この師走からは、無理やりね、真剣にね、その後悔をすることにしたのです。何のことかって。いえね、ぼくもそれなりに、この1年を意味のある1年にしたかったんです。年の初めにですけどね。年初はさぁ、だれでもそうだよね。きっとそうにちがいありません。

 でもね、やはり毎年のことだけど、それほど思いどおりにはいきませんでした。だからってそんなに悲観はしていませんよ。ただね、ただちょいとばかし気になることがこの数年つづいているんでね。

 じつは40代までは、ぼくはかなり目標を気にしていたのです。もちろん100%達成なんてことは絶対なく、いいとこ半分もできればバンザーイ、てなかんじだったんだけどね。

 それでもね、その年末の結果状況に関しては、目標との乖離やあるいはなぜ結果が不十分であったのか等々「そこんとこはキチンと整理分析してリポート7枚にまとめなさい」などと、かなり深く反省したもんです。

 それがさ、昨今はね、あんまし深く考えないの。じつにあっけらかんとしてね。だからってね、その目標がとんでもなく高いところに置いてある・・・なんてことはぜんぜんなくてね。かえって以前よりやさしくおとなしくアマアマな目標が続いているのにね。

 でね、そこでね、ぼくはキチンとした大人を目指してもう20年にもなるのでありますから。ここいらでキチンと、本来なら成果をださなければイケナイ身なのです。

 だからして年末には、その目標達成度に関してはやはり詳細な分析と考察を成し、そのうえでなんとリポート12枚ぐらいにまとめなければいけないのであります。

 ということが本来なのに、このだらしないおじさんは、ここんところ毎日、テレビの年末特番をみながらウキャウキャと笑って貴重な夕食後の2時間をスゴシテイルノデス。けっこう面白いのです。このままずっと面白いテレビを毎日2時間見続けたいなんて思ったりしてしまうのです。

 イカンイカン。そんな怠惰な生活をしてはいけないと。もう一人のおじさんはわかっているのです。しかし怠惰おじさんが最近強いのです。キチンおじさんはどうにも形勢が悪く、これはきっと、カミさんに指示されて、一階和室の神棚を壊したからだと思うのです。チガイナイノデス。悪いのはぼくではなくカミさんなのです。

 そうか、そうか、それならばまたあの神棚を復活させればいいのではないか。なんとも簡単なことだ。そうすれば、ひょっとしてこの怠惰おじさんが姿を消し、きらめく星のように清く明るいキチンおじさんがよみがえるかもしれないのだ。明日やることにしよう。テレビを見た後に・・・


  

 

 

 

                    

 

                           怒りの雑木林  12/23

 

  


 世の中なんて「カッタルイ」そんなふうに考えていたことがあります。それもけっこう長い期間、たぶん15・6才の頃から2・3年の間だったと思う。それでもね、今こうやって振り返ってみると、これまで生きてきた期間から比べると、ほんのわずかな時間でしたよ。


 つまりどんだけ真剣に悩んだって、振り返ることができるまでになれば、それは、たいていは、笑って話すことができないとしても、少し大きな枠で考えなおすことができると思うのです。

 ちょっとありきたりだけど、だから面白いんだね人生は。生きることってたぶん面白いんだよ。だっていつでも好きなときに、好きなように振り返ることができるんだからねぇ、そうおもいませんか。

 いまでもね、いやいまだからこそもっと多くの、そんなふうに悩んでいる若者がけっこういるんだろうな。だからちょっと勇気をだして、声を大きくして、すこしばかりの経験を披露してもいいかななんて、ときどきと思う。

 いえね、けっして披露したからって言ったって、そんな気分の若者たちにたいして、それが有意義なものになるかどうかなんてなことを考えると・・・ちょっと首が振れてくるんだね。反対の効果のほうが大きいかもしれないな。どだいぼくには、その手のことはちょっと似合わないしね。

 ただ、こんなオッサンにも、あるいはちょいと精神が不安定なオッサンにも、若い時期がやはりあり、それなりに「青春の悩み」みたいなものがあったんだってことを、知ってもらえればいいってとこかな。

 まぁでもクリスマスを控えた年末のいま、そこいらはあんまり似合いそうな話題でもなく。だから書きながら少々反省をしています。そのうち気分がのったら、どんでもないオッサンの青春を披露しましょう。

 ここんとこファイトが続きます。ぼくのファイトではなく飼い犬ケンタクンのファイトです。きょうも離れ犬が雑木林でうろついていて、勇敢にも闘犬ケンタクンに挑んできました。

 ぼくはそんなときできるだけ綱を緩めて、ケンタクンのファイトの邪魔にならないように見守ります。たいていは、相手がもうカンベンといった表情を見せたところで綱を引きます。そうすると一目散に離れていきます。

 ただ、最近はね、なんだかケンタクンに余裕がないように思います。ないせこのあいだ確認したら、彼は来年で10歳になるのです。

 以前なら余裕であしらっていたのですが、ハスキーや同程度の大型犬が相手の場合は、かなり本気モードで闘います。だから相手は血を流します。時として相手はギャワワワンなどという悲鳴を上げます。以前はそんなことはありませんでしたよ。

 きょうのケンタクンは、闘いが過ぎても、しばらく、だいぶ長いあいだイラついていました。いつもは相手が去った時点で、ふだんと変わらないルンルン散歩モードに戻ったんですがね。

 このさき、きっといつかは、ぼくが相手を制しないといけない状況が、そんな場面がきっとくると予感します。できれば離さないでほしいな。

 どんなに自分の言うことはちゃんときいて制御できると言っても、それは無理ですよ。断言できます。

ケンタクンはいままで30回以上のファイトを経験していますが、一度も飼い主の制止で闘いを取りやめた犬なんかいません。

 彼の数多くのファイトのあと、それぞれ相手の飼い主全員が言う言葉はこうです。

 「いつもはおとなしいんです」

 「この子はふだんどんなときでもいうことをきくんです」


 聞くたびになんだかなぁと思いますね。あのさぁ、雑木林はドッグランではないのですよ。離せば闘いがあることを理解してくださいね。年はとっても、まだ若いもんにゃあまけないと、鼻息を荒くしている親子がいることもね

 

 

 

 

                

                        北風が吹きぬける瞬間に 12/21

 

  

 冬の風は冷たいなんて、そんなことはわかりきったことなんだよ。ちょっと顔をしかめてぼくはちいさくつぶやきました。

 ある時は突然やってきます。ちょっとへんてこな表現だけど、いまのぼくにはそれが一番気持ちをあらわしいやすい言葉です。

 ときどき、理由もなく、なんの根拠もなく、説明のつけようのない衝動に心をゆすぶられることがありませんか。でもそれはね、たぶん気が付かないだけで、ほんとうはずっと続いている、心の深いところに積み重ねられた、ちっぽけだけど理由の歴史があるはずなんだね、きっと。

 でね、それが、それが突然胸いっぱいにあふれ出ることがあるのです。記憶容量が決まっているんだねきっと。とくに突然であるばあるほど、やはりゆすぶられる心は激しく躍ります。

 外付けの記憶デバイスがこんなとき使えれば、きっとぼくは重宝するでしょう。

 人はそれぞれ、こころの奥深くに、いくつかのこだわりを持っているようです。尺度は必要ありません。測ることは無意味だからです。そう思います。

 そのこだわりが、ときとして心を、精神を揺さぶるのでしょう。ぼくはそんなとき、遠慮なく涙を流します。それでもね、まだ、ひとなみに羞恥心があるらしく、そっと林の奥深くで涙をながします。

 たぶんぼくは、こんなふうにいつまでも、いわゆるキチンとした大人にはなれないのかもしれません。それでも羞恥心を忘れないことや、あるいはむき出しの感情の表出が、若者の特権とはおもいませんよ。

 さらに思います。精神の奥底のこだわり、続く心の揺れ、そしてさらに続く激しい感情表出の衝動を、ぼくらは、大人や若者は、だいぶん抑えすぎているのではないかとね。

 毎日書き連ねる、それこそある人に言わせると無意味なぼくの文章の束も、ぼくには大事な作業です。そしてできれば、もっと素直に表現できればとも思います。

 人の気持ちも、奥底を表現する心も、キチンと言葉にしてあらわすことができればいいなと、いつも真剣に考えています。だからね、だからあまり作法にはこだわりたくないのです。というよりこだわることができないのです。

 すこしわかりにくいけど、ぼくは存在しないものへ言葉投げつけています。それは飾ることを拒否することで成り立ちます。身にまとう衣は身を守ると同時に身を隠します。言葉も同様でね、飾ることであらゆる防護線をはることができます。そのかわり真意を薄めます。

 友達が今朝旅立ちました。えとね、ぼくは普通ではないのでね、友達は人間だけではないのです。少し不謹慎と思われるかもしれませんが、先月なくなった長兄よりも悲しみは深いのです。笑っちまいますよね。

 友達はぼくの飼い犬の友達でもあります。だから切ないです。早朝の北風は、なんとも冷たく、やはりそれはいつもより冷たくありました

 

 

 

 

     

             

     

                      日本式神さん         12/20

 

  

 とかく師走はバタバタとせわしいものです。けど今年のぼくはそれほどでもありません。なんでかって?

 まぁしばらくぼくのこの雑文を続けて読まれている方々にはおわかりですよね。つまりぼく自身の問題で、うんとこさ仕事の量が減っているのであります。というよりほとんどない状態です。といってもたまにはあります。どっちなんだ!!

 まぁまぁ、落ち着いて・・・ってどっちが言うセリフなんですかね、まったく。

 さてさて、そんな落ち込み状態のぼくにも、やはり神様はどっかでじっと見てるんですねぇ。でもって突然電話が鳴りましたよ。この落ち込んだおじさんに。

 「アー深津さん、神だけど」

 「えと、どちらの神さんですか。天国ですか?」ってほんとは言いたかったんけど、普段より落ち込んでいるぼくは、冗談を言える状態になかなかなれずしかたなく、不本意だけど

 「えと、どちらの神さんですか?日本のですか西洋のですか」・・・こういうことをほんとに言ってしまうので仕事がなくなるのです。でもしょうがないのです。性分ですからね。

 「ははは、相変わらずだね。わたしですよ、○○工業の神ですよ、日本式の」

 「あっ、どうもたいへんご無沙汰をしています。すいません。ちょっといつもより精神が・・・ちがったいつもの倍ぐらい精神が不安定なので、つい思っていることを、すなおに言っちまうのです」

 などと、ほとんど言い訳になってないことを口走ります。落ち込んでいるのでしょうがないのですがね。

 「あのね、忙しい?、ちょっとお願いしたいことがあるんだけど。ちょっと相談にのってよ」

 「あい、相談にもお願いにもどんどん乗ります。もうずーっと乗ってもいいのですから」余裕がないぼくは、駆け引きなんぞを考えることはできず、とにかく何とかにすがる思いと言う言葉がピッタしの状態でありますから、即答です。

 「あっ、そう。そいつはよかった。とにかく明日日本橋の本社に顔を出してね。待ってるから。9時半でいい?早いけど」

 「6時半でもいいです。ぼくはいつも4時半ごろにはゴソゴソとおきてパソコンに向ってぶつぶつ言ってますから。ハハハ」などと言わなければいいことまで言ってしまうのですね。やっぱし余裕がないことは悲しいことなのです。

 ま、そんなことで初春からはちょっとハードなスケジュールになりそうです。また関東一帯を、ゴンゴン走り回ることになりそうです。何はともあれめでたい正月を迎えられそうです。

 いるもんですねぇ。神さんは。日本式ですけど。
 

 

 

 

 

 

 

                              ちょっと悲しいかな          12/19

 

  

 おじさんはね、さいきんかなり涙腺が弱っちまってきてます。そんなもんだからちょっとしたことで、すぐ涙が出てきちまう。困ったもんだね。また人前でそんなことがあると、ちょっぴり恥ずかしくもあるのです。

 それでもいまのぼくは、昔と違ってあんまり感情を抑えることはしません。そう決めたのです。いえね、とくに大きな理由があるわけではないのですよ。でも感情をあまり内に押さえ込むことは、それはそれで、精神を少しずつ蝕んでいくように思えるのです。おおげさですかね。

 じつわね、このあいだも話題にしたお隣のお隣の飼い犬、名前をコー君と言いますが、その彼はなんとことし18歳になったのです。犬にしてはたいへんな高齢ですよね。

 早朝の時間、そうもう4時ぐらいからだね、彼はちょっとばかし透き通る声で「ホンホンホン」となき続けていました。それでも6時過ぎには、泣き声がとまりましたよ。止まったのはいいけど、ぼくはちょっと心配でのぞきに行きました。

 のぞいてみると、なんとまあこの冬空の中、もう満足に歩くことができない彼は、たぶん夜中に、一生懸命小屋から外へ出たに違いありません。何か理由があってね。でもってそのある程度暖かい小屋に、戻ることができなかったみたいです。

 ぼくが見に行くと、コンクリートの上で横たわっている彼は、なんとも悲しそうに震えていました。ぼくは慌てて家に戻り、捨てようと思っていた古いジャンバーを持ち出し、とにかく彼にそっとかけてやりました。まだ朝が早いので、家主を起こすには遠慮がありましたのでね。

 ぼくの気持ちがそう思わせたのでしょうが、毛布代わりのジャンバーを着た彼は、すこしばかりうれしそうに見えました。ぼくはジャンバーのヘリを、さらに彼のお腹の内側に差し込んで、その場を離れましたがやはりぼくは、涙は抑えることができませんでした。

 いま犬は、かなり長命になっていると聞きます。それはやはり昔と違って獣医さんにイロイロ相談したりすることが普通にできるようになったことや、あるいは専門食の普及などがあげられるのでしょう。けどぼくは、それをそれほど評価しないのです。

 またアマノジャクなと、きっとお思いでしょうね皆さんは。でもぼくは、無理無理生かすことが、彼らにとってそれほど幸せなことだとは思わないのです。思えないのです。

 あのね、みなさんの反発をかうと思うけど、抗議が出るとおもうけど、あえて言わせてもらうと、たぶんそれは、飼い主の自己満足だと思います。どう反論しようと、間違いないと思います。

 どうです、できたら一度、散歩に出かけた折りにでも、飼い犬とそのあたりのことじっくり話し合ったらいかがですか。まだ若いうちにね。

 あんがい答えが返って来ますよ。犬の気持ちを受け取ることができるように、純粋に、心を開いておけばね。むずかしいかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                 それほど日曜日は嬉しくない               12/16

 

  

 「あんまり贅沢を言うでない」なーんて時代がかったセリフが出てきそうですね。

 それでも本音です。えっつ、何のことかって。ほれ、今日のタイトルですよ。あのね、ぼくみたいにここ最近仕事が少なく、あってもほんのちょっとした仕事ばかりだと、じっさい毎日が日曜日みたいなもんなんですね。

 そういやぁむかし、城山三郎の小説に『毎日が日曜日』というのがありましたっけ。

 まぁ要するに定年退職したオッサンの悲哀について描かれたもんですがね。ぼくは定年ではないのに・・・いやいや違いますね・ぼくには定年はないのだけど、もっと働きたいのだけど、使ってもらえないということです。

 だからね、毎日がほとんど日曜日状態で、しかもそれはけっこう前からそういう状態で、であるので近所ではぼくを若隠居なーんて思っているらしいのです。

 あのね、おとついも早朝体操クラブのお年寄りが我が家を訪ねてきて「どうです、よかったら毎朝ご一緒しませんか」なーんて言われちゃったのです。例のあの白い帽子をみんなで被って、朝の6時ぐらいから公園で体操している集団です。見たことないでかぁ。あの人たちですよ。

 ぼくは丁重にお断りしたけど、なんだかなぁというかんじでしたね。

 もっともケンタクンは毎日おお喜びです。午前中からランランランとお散歩に行けるのですからね。下手すりゃ午後も、すっとぼけて、きょうはまだ行ってないよね?なーんて、それこそ舌を出しながらこのぼくをだまそうとするぐらいですから。まいります。

 とにかく、日曜日ってもんはね、そのほかの毎日がなんとも忙しくて、一生懸命仕事をしていて、とにかく日曜日が待ち遠しい・待ち遠しい・待ち遠しい・待ち遠しい・待ち遠しい・待ち遠しい・待ち遠しい・待ち遠しいと、待ち遠しいが何回も続くほど切実でないと嬉しくないのです。

 さて、それでもね、明日はね、後にちょいとした仕事があります。感謝です。

 もうアッチコッチで仕事の文句をできるだけ言わないようにします。なもんで仕事の神様ドーカ・ドーカ・ドーカド・ドーカお許しください。

 どうだ!こんくらい「ドーカ」ってお願いすりゃ、なんとかなんだろう。えっならないって・・・

 弱ったなぁ。じっさい。出先でPCでもいじってるかな。

                                                 深津 勝 → mail 

 

 

 

 

 

   

 

 

 

 

                                 クレーマークレーマー             12/15

 

  

クレーマークレーマーって何だ?って思われる方がほとんどでしょうかね。映画じゃありませんよ。ちょっと説明が要りますね。えとぼくは、たいてい日々違うお宅へ伺うのです。そんでもって住宅のアレコレを修理したり、新規に取り付けたり、チェックしたり、作動の確認をしたりしています。

 そんなんでイロイロな人に出会います。でね、ときどきとんでもなく厄介な人に出くわすことがあるのですね。今日もそんな一日でしたよ。

 今日の仕事は東京近郊のA市です。さいきん特に都市化が進んでいる街です。ちょっと余談ですが、今日は土曜日です。なのでふだんと車の流れが違うのですね。ぜんぜん違いますよ。特にぼくみたいに高速を重宝に利用するものにとって、週末の、この車の移動コースの選択はたいへん重要なのです。

 ちょっと間違えたもんにゃね、あーたもうたいへんっすよ。とにかく1時間程度は有料高速道路の上で、じっと遠くのお空を眺めていることになりますね。間違いなく。

 さて、そんな辛い経験を過去になんども繰り返し繰り返し経験しているぼくは、ほとんど学習能力がないぼくは、さいきんやっと無意識に肉体がその危険地域を回避してくれるようにようやくなりました。やっと我が家の飼い犬なみになったのです。喜ばしいことです。

 きょうも気がつくと朝6時に我が家の駐車場を出発していました。これで早朝の、週末家族でお出かけ隊連中の、その洪水のような混雑はひとまず回避です。

 おっと、大事なことをお話していませんで。じつはね、ぼくは昔っから本が大好きです。キチンとした社会人である皆さんが一生懸命お勉強をしていたころ、ぼくは違う場所で違うお勉強などをしていました。

 そんでもってキチンとした学問を見逃していたわけですが、それでも本はいつもそばに置いてあった・・・正確に言うと、いつもそばに置いておきたかったのです。それぐらい本好きです。いま自由に好きな本を好きなだけ(ちょっと限度がありますけどね)読める環境は。正直天国です。

 でね、たいていは仕事用のバッグに新書やら文庫やらイロイロが入っています。だから目的地近くの公園や道路が広くなっていて、車をある程度駐車できそうなところで止めます。なにせたいていはバカ早く出かけるので速く着きますからね。

 

 そこで約束の時間までが読書時間となるわけです。まあ今日もそんなことで、目的のお宅の呼び鈴を押すまではけっこう良い時間が過ごせたわけです。しかーしそれからがいけませんね。なにせ極悪クレーマーに本日はぶち当たっちまったのですから。

 ぼく 「○○からガラスの交換で伺いました。○○代行の深津です」

 クレ 「あぁ、どうぞ、それからガラスって枠も交換するんでしょ」

 ぼく 「いえ、えとガラスだけです。枠は前回交換してるとのことですが」

 クレ 「あのさぁ、どーしてお宅らはいつも中途半端なの」

 クレ 「もちろんガラスに不具合があるからぁ、メーカー呼んで交換の手続きをさせたんだけどぉ」

 クレ 「ふつうさぁ、そおいうときはさぁ、枠も新しくすんじゃないの」

 

 ぼく 「枠にはなにも不具合がないことはお客様もご承知であると・・・」

 クレ 「だからさぁ、気持ちの問題よね。でね、こんな庭先で交換してね、不具合でたらどーすんの」

 てな会話が延々と続き、もっと続くとぼくは若いころのあまり規制がきかないぼくになってしまいそうであったので、とにかく身を引きました。とにかく先方の希望は、何が何でもガラスを枠ともどもすっかり新しいピッカピッカなものにしろということのようです。まるでアホバカです。新入生じゃああるまいしね。

 ぼくにこの仕事のお鉢が回ってきた訳がやっと理解しましたよ。なにせね、いままで対応していた業者が、急に行けなくなったとので、急遽ぼくに連絡があったのです。

 なんでいけなくなったのと聞くと、なにやら担当者しどろもどろでしたから。

 担当者に連絡をしてことのしだいを話すと、なんとこのクレーマー、この7年間毎月のようにあれこれと難癖をつけてはハウスメーカーの担当者を呼び出しているとのことです。

 ぼくは言いましたね。もうすこし情報を事前に教えてくださいとね。そうじゃないととんでもないことになる場合もあるからです。ぼくはそれほど寛容ではないのです。脱ぐと凄いのです。関係ないか。

 とにかくこの手の人は顔がだいたいゆがんでますね。あっ、いま鏡を見ようとしているアナタ、アナタは大丈夫ですから。心配しないで、ご休心ください。

 あくまで東京近郊西方面のA市に住む、40代中ごろで中肉中背で、すこし下っ腹が出ていて、頭もだいぶ寂しくなっていて、トヨタのワゴンに乗っていて・・・こんくらいなら特定できないだろう。でもって訴えられないだろうな。

 とにかくそんなクレーマー野郎のことですからね。

 気持ちよく読んでいた本の内容はすっかりどっかに飛んでいきました。だから帰ってもう一度読みなおそうとしっかり思ったのでした。チャンチャン。

 

                                                 深津 勝 → mail 

 

 

 

 

 

 

 

       スイーツと日本犬の相関 12/14

 

  

 それほどの人気がなくても、やはり口に入れるものは強い。えっ、何のことかって、あのねじつはいろいろな売り上げに関する指標を、総理府のサイトで見ていたのです。ウトウトしながら。

 だからね、ぼくもこれから先は、職人さんなどをやめて、キチンとしたイロイロお口に入れる商売を目指そうではないかと思ったのであります。ウトウトしながら。

 さらにお口に入れるものの中でも、うんとお口がとろける、うんと甘い、そのいわゆるさいきん流行の「スイーツ」なんてなものをその主力商品にするべきではないかなどと、早くも商品構成まで思いを寄せるのであります。ウトウトしながら。

 夢は、希望は、どんどんふくらみ・・・そんでもってはじけるのです。それがいつもの流れです。はい。

 ということで、いつもより今朝はちょっと早く起きたので、それでも4時なんですがね。でも隣近所や普通のご家庭ではなかなか起きる時間ではないらしく、ここいらで起きているのは、起きて朝のオヤジ体操などを大きな声をだしてやってるのは、ぼくんちだけみたいでしたね。当たり前か。

 そんあことがあって、つい先ほど、ぼくは机前にしてちょっとウトウトしてしまったんです。そのウトウト短時間でも、ぼくは夢を見るのです。ふだんから夢ばかり見ているなどといわれますが、その通りです。現実と夢との境目もさいきんでは不確かになりつつあるのです。

 えと何の話だっけ。そうそう、その短時間の夢では、ぼくは「スイーツ」専門店の店長で、しかもぼくはフランスで「スイーツ」関係の修行をしてきたことになっていて、嫁もフランス娘のジョセフィーヌなのです。至れり尽くせりなのです。

 しかしながら短時間の夢とはいえ、なにか物足りないのですね。そこでアレコレ考えているうちに飼い犬がいないことに気が付きました。とはいえ、フランス帰りのぼくには、扁平顔で目が三角で獰猛でうれしさのあまりおもいっきり噛んでしまうバカ犬ケンタクンは似合いません。

 そこでフランス犬の、膨らませて細長くなる例の空気風船で作ったような、プードルなんかはドウダ!似合うのではないか!などと考えました。

 しかーし、なんと嫁のジョセフィーヌが「やはり犬は日本犬ね。秋田犬なんかがいいわ」なーんてわかったようなことを、うんと可愛くヌカスノデ、やはりケンタクンになりました。

 でもってそうこうしているうちに、はい夢が覚めたのであります。夢は覚めましたがぼくの脳みそは覚醒せず、いつまでも夢を見続けるのです。なにしろジョセフィーヌですからね。
 

                                                 深津 勝 → mail 

 

 

 

 

 

 

 

            ダイエットはひっそりと 12/13

 

  

 今日のタイトルはちょっとぼくらしくないですね。

 なぜならね、ぼくはふだんから体重のことなんかこれっぽっちも気にしないのですから。

 それでも体重以外の、たとえば肌つやだとか、目のにごりだとか、下っ腹のでっぱりだとか、おでこの広がりだとか、鼻毛の伸び具合だとか、人相などはね、これでもたまにチェックしますよ。鏡の前で。

 ここで問題なのが家人の目であります。ぼくがたまにでも鏡の前で、ぼくにとってはどうってことないことだけど、あれこれと自分の顔を見てフムフム言ってると、家人はなんだか気になるようです。

 「えとさぁ、なーんで鏡なんかみてんの・・・」

 「いえ、あの、べつに意味はないのだね。これが。ただ、んーーーーとなんて言うか、つまり正しい大人の身だしなみってとこかな。やはり」

 「やはりってさぁ、でもなーんでかなぁ」

 などと、じつになんていうか、その大人の邪推方向へ考えを進めるのでありますね。家人というものはまったく手に負えませんねぇ。

 でもってそこいらのことにはとんと不器用で、なもんだから下手に返答にしどろもどろになると、これがまた怪しいということになるらしく、これでまた家人のふだんでも凶暴な目がさらに吊り上がるのですね。

 でね、けっきょくそこいらが面倒になるので、ぼくは家人のいないときを見計らって、身体の異常部分あるなし検地をいたすのであります。

 それでもさぁ、なんていうかなぁ、つまりふだんはそれほどチェックなどはやはりしないもんでね、けっきょく必要に思うのは出かけるときなのですよ。でもってそんなときは必ず背中に気配を感じて、そんでもって振り向くと、やはりそこには家人がいるのですね。立っているのですね。不気味ですね。

 いつのまに忍び寄るのでしょうかね。くのいち(女忍者のこと)でもあれほどの技術を持ち合わせているものは少ないでしょう。どこで修行したのか今度聞いてみることにします。

 ともかくイロイロなことが面倒なので、家庭は平穏が一番なので、ぼくはさいきんそこいらのチェックさえ、もうずいぶんと長いあいだやめにしています。であるのできっといまのぼくは

 1 鼻毛は伸び放題。

 2 額はだいぶ上がっているらしくテカテカしている。

 3 肌はワサビがおろせるくらいサメサメしている。

 4 下っ腹の出っ張りでオチンチンが見えない。

 5 目は赤黄色で吸血鬼の親戚が喜びそうになっている。

 6 人相は最悪で政治家のようになっている。


 

 「ちょっと鏡、見なさいよ!」なーんて言われたって、ぼくは金輪際見ないことにしてるんだからね。

 そこいらはキチンと守っているんだかんね。ふう。

 もう遅いんだかんね

 

                                                 深津 勝 → mail 

 

 

 

 

 

 

 

                 怒りの年金問題 12/12

 

  

 それほど大げさなことを言うつもりはないのだけど、それでも昨今の議員さんには、とくに自民党議員連中は、まっこと人民をバカにしていますね。そう思いませんか。

 とにかく朝から仕事もせず、今日の昼ごはんはなんにしようかなぁ、などと、能天気なことを言っているぼくでも、そうとう怒りましたよ。だもんでね、きょうは例の年金問題を、ご存知のようにここんとこ暇なので、朝から方々の地上波でチェックしましたよ。

 まぁ、いつもの通りなんでもわかったような顔をして、なんでも理解している口ぶりで、テレビの向こう側にいる、つまりぼくたちに、なんとも正義のかたまりのような顔をしてお話しているキャスターも気に入りませんが、とにかくここはもっと気に入らない自民党議員の口ぶりが目立ちましたね。

 あーたねぇ、あの夏の選挙では、いったいなんとのたまっていたのですか。覚えてないとは、いや記憶にないとは言わせませんよ。つい最近のことですからね。とにかくね、例の名寄せの問題で、野党議員の3月までに終わらせることは不可能に近いとの疑問に、胸をドーンとたたいてやりますといっていたあの公約はどこへ行ったのですか。偽装ですか。はやりの。

 こうなると次の選挙が楽しみですね。たぶん、自民党の偉いさんたちは、いまここで無理といっておけば、国民はバカでアホだから(えとこれはぼくが言っているのではなく、たぶん自民党の偉いさんたちが思っていることですから、そこんとこ誤解ないようにね)予算が通った3月以降の選挙のころにゃあ、きっと忘れていて、そんでもって自民党に一票いれてくれるだろう・・・

 なめんじゃあないよ。いいかげんにしろよ。この年金問題はね、そんなに甘くないのだよ。ぼくに言わせればね、自民党のお偉い人たちはね、ずいぶんと社会を、経済を、そして日本人の国民性を理解していないね。というよりあまりお利口ではないね。

 年金というのはね、国民が毎月、すくない収入にあっても、老後のためにと何とか算段して払い込んでいるものなんだよ。てめえらの年金だけはキチンと帳面も運用もしていた役人の年金は別としても、国民年金の乱暴な運用や帳面整理は、はっきり言って犯罪だね。

 それをだよ、薄ら笑いをうかべながら「選挙の時期だから、あの程度の物言いはするよ」みたいな言い訳を、それこそ堂々とする連中が、国民の代表者だと。まったくふぜけんなと声を大にして言うよ。

 オイラを含めて日本人は、けっこうお人よしだけど、それには限度があってね、人様の大事なお金をチャランポランに使っておいて、そんでもって時がたてば、きっと、やさしいから忘れてくれるだろうなんていうほど人が良くないね。断言できる。というより、自分に掛かる金の問題には、かなりきつい行動をとるよ。ほんとにキツイよ。

 とにかく、ぼくらは、そういう連中にこの先、わが大日本帝国の国政を任せていいかどうかということを、次の選挙にはしっかり頭にうかべて投票したいね。だれが忘れるもんか。ナメンナヨ。

 

                                                 深津 勝 → mail 

 

 

 

 

 

              

 

              オジジと落ち葉   12/10

 

  

 北風ビュービューの本格的な冬は、まだ当分やってきそうもないようです。であるので対策をキチンと立てる余裕がありますね。

 なーんて一人前の大人がくっちゃべりそうなことを、近所のオババ達がくっちゃべっていました。まあ姿格好は一人前の大人なんですがね。でもねぇ、これがねぇ、近所でも評判の拡声器オババ達なのです。

 なにが拡声器かというとね、とにかくイロイロ、あることないこと、ないことあることをふれまわる御仁たちなのです。けっして一人前のキチンとした大人のすることではないのであります。

 オババ達の横を通りながら、ぼくはいまにもビュービュー言いそうな腹を手で摩りながら、「早く飯が食いたい。飯、飯、飯」と、本来なら小声で聞こえないようにブツブツ言うべくなのでしょうが、ぼくはそれほど他のことを気にしないので、それほど空気を読めないので、それほどキチンとしていないので、大きな声でつぶやきました。

 オババ達は、生意気にも、ぼくの声を無視し、さらに大きな声で本格的な冬に関するお話をされているので、ぼくは得意技の一つである「自由自在オナラ」を、その特大のやつを、バキッと引っ掛けてやりましたよ。

 えとここだけの話ですがね、この特大のオナラ引っ掛けは、注意しないと、ある程度オナラ引っ掛けに習熟しないと、たいへん危険なのです。なぜなら不用意に未熟者が、それを免許なしでおこなうと、実も飛び出るのですから・・・

 もしこれを読みながら食後のカレーパンでも食べている人がいたらゴメンナサイ。意図した表記ではありません。

 とにかく、さすがに大音響のそれを、耳の真ん中で捕らえたであろうオババ達は、一瞬北風ビュービュー関連の天気予報話を止めましたね。でもってそんなことが現実社会であってはならないことだとばかしに、きょとんとしてましたよ。

 ぼくは大分気持ちよくなったので、ランランランとスキップしながら我が家の門扉を開けました。

 さてさてオババ達はどうでもよく、ちょっと気になったオジジの話をしましょう。今日は朝から、越谷と春日部の境目あたりで仕事をしていました。お昼は近所の公園で、コンビニで買った焼肉弁当(390円・630カロリー)です。

 食べおわり、消化のために血液の93%が胃腸関係に出動しているため、あるいは基本的にいつも頭に血液がないためかボーーとしていると、奇妙な光景を目にすることに。

 銀杏の木の下、オジジが一生懸命落ち葉の掃除をしていました。まぁ落ち葉の掃除は別に奇妙でもなんでもありません。そこいらは血液の93%が銀杏関係・・・違った胃腸関係に出動していようと、いつも頭に血液がなかろうと、かろうじて判断できます。

 奇妙なのはね、風が少しふいているためにね、オジジが竹ボウキで掃くそばから、すぐさまおんなじくらいの落ち葉が落っこちてくるため、おんなじことを延々とやり続けていることです。きりがないのです。

 でね、しばらく見ているうちに、ぼくはいま奇妙と言ったことを撤回し、大いに反省すべきだと考えるようになりました。えとね、このオジジはね、たぶん落ち葉を掃き集めてきれいにすることがその第一目標ではないのです。ぼくはそのことに気がついたのです。

 オジジには竹ボウキで掃く行為そのものが、大事で、意味があって、生きがいで。人生なのではないかとね。そうぼくは少ない血液頭で思ったのであります。

 悪ガキが、それでもある程度掃き集めて山になっている落ち葉を蹴散らして駆け抜けようが、近所のオババが離した子犬がオシッコをそれにしようが、オジジは悠然とホウキを操っていました。

 ぼくはだんだん嬉しくなり、そしだんだん悲しくなりました。

 なぜかは血液が胃腸関係に出動しているのでうまく言い表すことができません。でもなぜか、オババ達がしゃくにさわりました。これも血液がたりないためなんでしょうかね。

 

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                    争奪戦に勝利 12/09 

 

  

 庭木をバッサリと切り込んでやりました。庭木といっても、ほんのわずかなスペースに、塀代わりに植えた植栽です。名前はたしか「紅カナメ」だったと記憶しています。郊外の植木を販売しているお店で買ったそれは、自分で植えましたよ。もう20年も前のことです。

 「年に2回ぐらいね、あんまり枝が伸びないうちに切るのがコツだよ」と、植木屋のオッサンは教えてくれました。ぼくはわりとね、このての教えはよく守るのです。なもんでそれからずーっと。チョッキンチョッキンと毎年欠かさずやっています。

 それからと、午後から先日買ってきたDVDをセットしました。以前からのヤツが壊れてしまったのです。なぜ壊れたかというと、テレビ台の上に置いてあるそれを、アレコレいじっていて下におっこどしたのです。なんともだらしないこって、まことに反省しましたがもう遅く、そいつは壊れたのです。はい。

 それでね、ちょっと前のことだけど、朝なにげなく西友の売り出しチラシをみていたら、なんとDVDが¥2.890で売り出しの記事を見っけてしまったのです。とにかくもうたいへです。手は震えるは、オシッコは行きたいは、売る出し日を5回も確認するは、声はオクターブあがるは、血圧は正常値の5倍になるは(これはうそです)大騒ぎ。

 ぼくはすぐさまその日のすべての仕事をキャンセルし・・・たぶんこういうことばっかしやっているので仕事が減るのだとおもいます。

 とにかく仕事はどうでもよく、とにかくDVD先着20名さま、お一人1台限りをゲットすることが最優先となりましたね。この手の争奪戦にあまり勝ったことがないので、とにかく開店時間をチェックし、それから入り口から売り場までの経路をチェックしました。

 さらにさらに、勝利をえるためにここはイロイロなことをしなければなるまいと考え、いくつかの行動を起こしたのであります。ぼくはやるときは徹底してやるのであります。エライのであります。

 1 神棚に、ただ洒落で乗っけておいた「亀の剥製」を下ろし、すまんすまんといって「カメ棚」から本来の「神棚」に戻しました。そんでもって冷蔵庫の奥のほうにあったヤクルトを供えてやりました。

 2 売り出し前日に、久しぶりに身体を石鹸で丁寧に洗いました。身を清めたのです。

 3 雑木林でオシッコがしたくなったけど売り出し日が近いので、いや違うなハシタナイのでヤメマシタ。

 4 売り出し勝利祈願を近所の氷川様にお願いすべく、久しぶりに遠出コースの散歩をしました。、なんと我が愛犬ケンタクンは、神社の境内で、大量のウンコをしてくれたのです。いつもはキチンと持って帰るのですが、なにせ売り出しがすぐそこに控えているのですから、運は付けとかなければいけないのですから、アチコチを見て、誰もいないことを確認して、草を数枚乗せただけで引き上げました。勝利のためです。

 入れ替わりに入ってきた楚々とした老婦人が、踏まなければいいな、そんでもって滑らなければいいなと心優しく思いながら歩いていると、後ろで「アアッーー」という叫び声が聞こえましたが・・・とにかく勝利のためなのですから。

 さてと、ともかく当日はあさから臨戦態勢です。血圧は通常の12倍になりました(これもうそです)。開店と同時にぼくは4階までエスカレーターを駆け上がり・・・ほかにだれも駆け上がっていないのが少々気になりましたが、とにかく売り場に一番で到着です。目的のものをゲットです。ザマアミロです。氷川様ありがとうです。

 しかし、ぼくの他にはだれも売り場にいません。えとねぇ、あーたねぇ、DVD2890円ですよ!どーしてだれもいないんすか?おかしくないですかぁ?

 ぼくは前日までにおこなったイロイロを頭の中に浮かべつつ、DVD2890円・DVD2890円・DVD2890円・DVD2890円、もう何度もぶつぶついいながら帰りました。DVD買う人いないんすか清瀬近辺では?

 それでもぼくは、家の前で、俯いていた体制をたてなおし、息せき切ってドアをあけ。そんでもってカミさんに報告です。

 「えとね、とにかくね争奪がたいへんでね。ぼくはそこらにいるやつらを蹴落としてね、一番で買ったのです。父は強かったのです」と・・・ふう。

 

                                                 深津 勝 → mail 

 

 

 

 

 

            

 

 

                           落ち葉のなか 12/08

 

  

 ホームセンターからの帰りにちょっと寄り道をしました。それでね、ちょっと思ったのだけど、みなさんご存知でしょうかね、埼玉所沢から川越にかけては、かなり大規模な畑や雑木林が、ずいぶんと残っていることを。

 地元の人は雑木林をね、「やま」と呼ぶのですよ。でね、この地域に少しでも住まうと、その「やま」がなんとなく理解できます。なんとなくね。

 もちろんこのあたりの雑木林は、群馬茨城長野といった、関東でももう少し奥に入った地域のそれとは違ってね、雑木林「やま」は平坦地です。それでも「やま」なのです。だからいわゆる里山とはちょっと違うんだな。

 ぼくはいつもの場所に車を止めました。外に出る前に「やま」をガラス過ごしにのぞき、思うような状況であるかを確認して、そして外へ出ました。やまの地面はすべて、すべて金茶色に染まっています。フサフサの地面は、ちょっと大げさだけど、思いっきり転んでも痛くないようです。

 ちょっと白状しますが、ぼくはいがいと虫が苦手なのです。「やま」で唯一虫が少ない季節が、というより虫に遭遇することが唯一少ない季節が、これから2月ごろまでのあいだなのです。だから寝転んでも大丈夫なのであります。そう勝手に思っています。

 しばらく足の感触を楽しみ、黄金の色合いを楽しみ、そして静寂を楽しみました。

 「やま」の向こう側まで足を進めると、「やま」脇に新しくできた道路には。「キオツケー・右へナラーーイ」といった感じで、銀杏並木の植栽が続いていましたね。

 道路は片側2車線最新都市型歩道付き道路です。そして通る車は洗車したてのピカピカ車、最近はなんだかピカピカ車が多いなぁ、気のせいかなぁ。土曜日だからかなぁ。

 とにかくすぐさまぼくは回れ右をしましたよ。いま見た映像・音声・振動などなど、とにかくすべてを振り払うように、手をバタバタさせ、首を振りました。そして最初はゆっくりと先ほどの金色静寂フサフサ道を、途中からは少し跳ねるように、はじけるように、人目を気にしながら戻りました。

 ほんの少しの時間なのに、ワイパーには落ち葉かつもりトラックの荷台には枯葉の毛布が敷かれていました。

                                                 深津 勝 → mail 

 



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                  12月7日 晴れ 雲ひとつない空  12/07

 

  カーラジオから聞こえてくるカントリーミュージックが、普段それほど好んで聞く類の音楽ではないのに、なんだか妙に心地いいです。いまのぼくの、この少し壊れたハートには、すこしばかり郷愁を誘うカントリーがきっと合っているんでしょう。とにかく心地よく、ふだんならきっ睡魔と闘うこととなるのでしょうね。

 そんな午後、数日続いた寒さが遠のき、いまぼくのいる郊外のコンビニ駐車場は、可笑しいくらい陽だまりです。汗ばむほどです。コーヒーを片手に、すこしポーズをとりながら、空を見あげます。最近はじっと手を見ることよりも空を見あげることのほうが多いな、やはりすこし壊れかけているのかな。

 空は近くにも遠くにも雲がありませんん。新開店したばかりであろうこのコンビには、とんでもなく広い駐車場があって気にいりました。広いのでね、ワサワサしていないのでね、どんだけ停まっていてもどんだけ空を見あげていても怒られそうもないのでね。

 缶コーヒーが苦手なぼくも、このコンビニの、紙コップにいれて出してくれるコーヒーは飲めます。普段あまりコーヒーなど飲まないのだけど、精神の奥底がザワザワしてくると、かならず苦いコーヒーが飲みたくなります。少しぼくには危険なサインなのです。

 この兆候がここで停まれば幸いです。この先に進むと、たとえばぼくの場合は、屋根裏のさらにその奥の物置から、大藪春彦の「汚れた英雄」全4巻などを引っ張り出して読み始めます。そうなると・・・そうはもうならないはずなのです。ぼくはその本を処分したのですから。キチンとした大人になるためにね。

 最後にその本を読んだのはもう30年も前です。それまでは定期的に引っ張り出し読んでいたような記憶があります。最後の、その最後のシーンをよく覚えています。ぼくを哀れむように見ているカミさんの悲しい目をね。

 ぼくは一月以上家を空け、違う土地で違う生活をし、そして自らを破壊しました。たいへん自分勝手な都合で放浪し、そして自分勝手にまた戻りました。それが最後です。本は処分しました。

 先週、八王子市にあるホスピスに出かけたのです。長兄が入所していたのでね。昨年その長兄の連れ合いが旅立ち、追いかけるように衰弱していく兄は、肺炎を患って隣接されている病棟に移っていました。ぼくの呼びかけにしばらくして目を開け、酸素マスクで塞がれた口を何やら動かしました。

 すこし辛そうに、そして悲しそうに何かを訴えているようです。ぼくはなにもできず、ただもう少し早く来ればよかったと思いました。兄と、こうして面と向って話をすることが、なんと今まで一度もなかったことを反省しました。

 いま、このコンビニで、兄の旅立ちの連絡をもらいました。返事の言葉を返すまでに、しばらくの時間が必要でした。まるで劇のようにね。兄弟といっても一緒に生活をしたこともなく、盆暮れに挨拶を交わすだけの兄です。それほど気持ちが動かないはずなのです。それでもぼくは空を見あげました。

 時間が過ぎ、そして声がでました。「ぼくは式に出ないよ」と。ぶっきらぼうに答えていました。相手は「そう」と一言。そして電話は切れました。

 きっと「なんていうヤツなんだお前は」と思われるでしょうね。その通りです。ぼくはずっと、そのなんていうヤツだったんです。たぶんこれからもね。どこまでも雲がない空をも一度見あげ、ぼくはエンジンのキーをひねりました。

                                                 深津 勝 → mail 

   

 

 

 

 

          

 

                  高血圧とサプリメント  2  12/06

 

  

 なんだかタイトルがかっこ悪いな。と、友人からメールをもらった。

 たしかにかっこ悪い。と、ぼくも思った。だから次からはこんなタイトルをつけないように努力します。だから友人の、北区に住んでいて、3度目の奥さんとも最近きまずい関係になっていて、1番目の奥さんとの間に生まれた子供がぐれ始めていて、しょっちゅう親父の財布からお金を持っていくのでたいへんな状態になっているよき友よ、許せ。次からはカッコいいタイトルを目指す。

 であるのでキミも、もう少し、家庭を大事にしなさい。

 まぁ、友人のことはどうでもよいのですが、しかしながらぼくは極端に性格が偏っているらし(世間一般の大人がそういうのです)く、だから友人は数えるほども・・・数える必要がないのです。とにかく中学生時代から付き合っている友人が一人いるだけなのですから。ハハハなのです。

 ネットのうえでは、それでもけっこう友人ができたのですが、それでもそのうちの9割は、オフ会等でぼくと会うと、アウトになります。会うとアウト・・・洒落のつもりです。笑えませんがね。

 えとだからして、つまり友人はどうでもよく、いわゆるひとつの高血圧問題がいま重要なのであります。医者の先生は頭のてっぺんから声を出して

 「深津さん、あのね、あんた毎日朝起きて排尿したらすぐ血圧を計りなさい。そんでもってキチンとノートをとりなさい。そんでもって12月28日ごろまでにノートを持ってやってきなさい」

 と、一人でうなづきながら一度もぼくの顔を見ないで、風邪で診察を受けるために行ったのに風邪の話しは一回もせずに、とにかく血圧第一の先生なのですね。どうゆんだか血圧大事、血圧命なんです。

 ぼくはすこしばかり腹が立ってきて、それでもキチン大人を目指しているので声を荒げず、普通に頭のてっぺんからでなく顔の口あたりから声をだし、キチンと先生の顔をみて聞いてみました。

 「えと、あの鼻水と寒気が少々ありまして、それからインフルエンザが心配です」

 「だからね、あんたは血圧なのね。だからキチンと計ってね」

 「えと先生、じつはカミさんがですね、ぼくの性格が孫へうつるとイケナイってんで、そんでね、朝早くから・・・違った。ごめんなさい。ぼくの性格ではなく、えと性格はとうにうつっていると思うのでとうでもよく、遺伝ですからね。とにかく風邪がですね心配なのでね、うつっから・・・」

 せんせいいきなりどっかに行ってしまいました。横にいた性格の悪そうな看護士さんもどっかに行きそうになったので、慌てて足払いをして倒し、そんでもって馬乗りなって・・・そんなことはしませんよ。妄想ですからね。とにかく最近は妄想の世界で生きています。

 受付の性格の悪そうな受付女に言われた金額のお金を、なんとかすこしまかんないかと交渉したけど、医者の窓口で負けろと言うやつはいままでいなかったらしく、キョトンとしていましたっけ。

 とにかくさっさと医院を出て、処方された薬は買わず。近くのスーパーで塩辛を買いました、うんとしょっぱくてうまそうなやつです。でもって血圧をあげて、なんとかこの冬をやりすごす算段です。

 

                                                 深津 勝 → mail 

 

 

 

 

 

          

 

 

   
 

              
 
     

             高血圧とサプリメント 12/05
 

  

 サプリメントなるものをちょっと前から飲みだしているのです。ぼくは本来この手の薬が苦手で、いっさい拒否していたのですがね。

 なぜ急に飲みだしたかというと特に理由はありませんん。ただ食後に、何か甘いものがないかと、いじきたなく、台所の棚をアッチコッチ探していて、偶然こいつらを発見してしまったのですね。

 サプリなる称号を持つやつらですが、みんな仲良く小さなタッパの6個ほどの小瓶に入っていましたよ。少々の驚きと戸惑いと緊張をもって小瓶をチェックしてみると、それら小瓶の頭には。ビタミンCだのEだの、Fだの、青野菜だのとマジックで書かれていました。

 そこでぼくは「ウムッ」っと、一言。それこそ大人の小さな驚きをキチンと正しく声にしました。もちろんちゃんと右手も右あごの下側に添えてね。いちおう大人社会ではお決まりのポーズなのでね。

 しかししかし、ぼくのように60も近くなると、キチンとした大人社会の住民たる資格を目指すなんていうことじたいが、はなはだお笑しいことらしく、お笑いであるらしく、アッチコッチから非難ごうごうのメールをいただくこともあります。

 でもそういった社会の決まりごとは、じつを言うとずっと前から目指しているのです。もうずいぶんと長い年月になります。でね、うんと長く目指してはいても進歩がないのです。

 だからこの年になったいまでも、ぼくはあまり得意でなく、たぶんいつまでも得意でなく、きっと得意でないままくたばるのでしょう。

 さて本日ぼくは内科のお医者に行きました。ぼくは近所に住んでいる娘の赤ん坊に風邪をうつしたくなかったので、早めの勝負に出たのです。しかーし、医者では急に血圧を測られ、そんでもって診察のあいだじゅう高血圧の話ばっかりです。

 「いけませんねぇ。睡眠はキチンととってますかぁ、お酒はほどほどにしないとね。あっと、それからタバコはだめですよタバコは」

 「えと、睡眠はキチンととっています。それから酒もタバコも止めました。もうやめてから30年になります。

 「あのねぇ、そこいらはけっこう重要だけどもっと重要なのは塩分ね、とりすぎは絶対だめ」

 「はい、えと、塩分は極力避けるようにしています。こもの3ヶ月ぐらいは」

 「3ヶ月じゃあダメだよ。もうずーーーーっと避けないとね」

 「はい、わかりました」

 こんな漢字でずーっと高血圧ばっかしです。ぼくは風邪のほうはどうなったのだろうと、やはり普通の大人が考えるであろうことを、やはり考えました。

 ちょいとながくなりそうなのでこの続きは明日にいたします。乞うご期待。

 

                                                 深津 勝 → mail 

 

 

 

 

 

          

 

 

 

   
 

              
 
     

             仕事もせずに風邪をひく 12/04
 

  

 朝から仕事もせず、なんとなく過ごしていると、待ってましたとばかりに病魔はやってきました。敵はなかなかのやり手です。なんとねほんとにちょっとした油断だったのです。その、つまり、居間でね、ソファーでね、ほんとにちょっとした時間なんですがね、なにげなくウトウトしてしまったのです。

 その、ほんのちょっとの、ほんのちょっとの・・・シツコイですかぁ。まぁいいやね、とにかくほんのちょっとの隙を見逃さずに、どーんと攻めてきました。敵もやりますね。こちらは仕事がないので気弱になっているうえに、官憲の調査などが身近に控えている身なのです。

 えと誤解があるといけないので若干説明をさせていただくと、この調査とは、あくまで経済的なそれで、しかも任意で、しかも相手は手錠や拳銃などを持参したりしないのです。できるだけその方面の持参来襲はさけたく。最近はそっち方面にはかかわらないようにしているのです。

 うーん。最近はなどと言うと、やはり最近のもっと前は、「そんじゃおめえ、かかわっていたのか」ということになるのですね。普通は。だからその辺も訂正します。最近もそのもっと前もかかわることは避けてきました。できるだけ。

 でね、気弱状態になっているぼくは、その生存に必要な精神的、物理的、あの世的なすべての力が、通常より不足しているのです。しかしながら病魔というやつは、平均的に悪いやつが多く、そいうった人の弱みにつけこむのですね。まったくいやになっちゃいます。

 したがって生存に必要な最低限の心拍数状態であったぼくはイチコロです。フラフラです。食欲もありません。

 「水分の補給は欠かさずにね」と優しく言ってどこかに遊びに行ったカミさんの姿が、かろうじてまぶたの奥底に残像として残っているいま、こうしてPCに向かいその残像を振り払っています。えとけっしてカミさんの悪口を言っているのではありません。一応言ってきます。

 なにしろここだけの話ですが、なんとカミさんの友達が、ひそかにこの「おじさんの日常」を愛読しているらしいのです。愛読ですよ。参りますね。

 さてと、今日は早く寝ます。そして明日はうんと早く起きます。最近はだいたい6時間程度の睡眠なのでと、計算すると・・・

 うーん、たとえば8時ごろに寝てしまうと、明日の起床は2時になっちゃうなぁ・・・ちょっと早すぎるかなぁ。まあいいや。どうでも。

 

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   屋外で暮らすわんちゃんのためのアイテム集合。  

              雨バンザイ 12/03
 

  

 突然ですがこの冬になって初めて拝むことができました。朝日のことです。ここんところ仕事に出かけるのが遅かったのでチャンスがなかったのです。今日はまんまるのお日様が、ビルの後ろから突然顔を出してくれましたよ。

 夕日と間違えるような真っ赤なお日様でした。場所は国道254号線です。朝霞市新座市の境目あたりですね。新座台地から、朝霞市に向かってのり坂での撮影です。あのね、これはね、じつを言うと走行中の写真なのです。ですから当然、被写体は拝めません。

 「拝まなければいけないのは朝日だけ」なんだかまた、「よくわかんない」状態になっちゃいそうですが、とにかく走りながら片手でシャッター数回押しました。我が家にもどり期待しながらファイルを見てみると、これがけっこう撮れているんですねぇ。いやはや。

 もっともこういうのはあんまりおススメできませんよね。アブナイですから。ぼくは自分で言うのもなんなんですが、天才的な運動神経は・・・まるでなく、運転技術も普通で、精神は少し偏っていて、犬が大好きで、ときどき悪徳黒カラスに追っかけられる・・・あまり関係ないですね。

 とにかくイロイロなことがだいたい普通なので、危険走行、危険行動、危険飲食、危険異性交遊は避けるようにしているのです。棄権するのです。

 さてと、とにかく朝からまんまるお日様を拝めたおかげで、今日は終日、そこそこいい一日でしたね。ただ昼前から雨が降り出したので、少し予定が狂いましたけど。午後から降ればよかったのになぁ、などと自分勝手なことを考えましたがそうもいきません。当たり前ですね。

 もっとも降っている時間はわずかで、家に着くころには雨も止んでいました。それでもだいぶ乾燥していたので、庭木や雑木林の木々は大いにのどの渇きを潤したに違いありません。散歩で通る雑木林はピカピカしていました。落ち葉の絨毯も今日は静かです。

 だからなんですね、お日様が出ているから「いい天気」なんていうのは違うのでしょうね。雨が降ると「いい天気」となる条件が、我が家の猫額の庭も、それから近所の雑木林もととのっていたのです。雨バンザイというところです

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   屋外で暮らすわんちゃんのためのアイテム集合。  

              屋根裏の日曜日  12/02
 

  

 屋根裏はいつも、ぼくを機嫌よく迎えてくれます。言葉のイメージはすこしばかり寒いけど、暗いけど、でも屋根裏は温かく迎えてくれます。

 ん?なんだか今日は文学的なオモムキで始まったな、と身構えている皆様、ご心配は無用です。ぼくは文学的素養が皆無なので、すこしばかりはじめに頑張ってもすぐに馬脚を表あらわし、であるのですぐにいつものドタバタ文書となるのでありますからね。

 さてと、3階の屋根裏ですが、ここはぼくのいつもの居場所です。といっても、別に、家族から嫌われて引きこもっているわけではありません よ。妙にこの場所が好きなのです。いま屋根裏の小窓から、朝日がまぶしく差し込んでいます。

 12月2日 日曜日 晴れ 6時47分AM 湿度わからず。

 このところうんと時間があり、それはなんとぼく自身のせいで、しかもうんと子供じみたぼくの特性が、その 第一の原因なのですが、そんなことはどうでもよく、とにかく朝日がまぶしくきれいで、とにかく今日は気持ちがよくて、とにかく朝を迎えたのであります。

 朝は毎日やってきます。あたりまえって言っちゃああたりまえですが、そうでないこともありますよ。あのね、じつはね、ぼくはとんでもなく早起きのときがあってね、それは半年ぐらい続いてね。でその最後は早寝と早起きの境目がなくなってしまってね終わりました。

 えーと、その境目問題については、詳しく説明し用と思いましたが、説明しているうちに病気がぶり返しそうになるので、そうなるとやっかいなので、やはり止めておきます。

 よ説明しないとくわかりませんかぁ、わかりませんよね。でもいいんですわかんなくてもね、どだい世の中、わからないことがないと面白くないですから。

 わかんないといえばこのあいだ、ケーブルテレビで若いころの談志を見ました。昔のNHKのバラエティ番組です「夢であいましょう」だったと思います。たぶん。間違っていたらだれか指摘してくださいね。

 そんなかで談志は、なんとも流暢に寿限無(じゅげむ)をやっていました。でね、ちょっと気になったのでwikiでしらべたら、なんとこれは落語の前座話だそうです。あの例の生まれた子供に長い名前をつけるっていうやつです。

 ここ最近の談志をみていて、なんともよくわからない言動を最後には見事になにかにくっつけまとめるのを感心していましたが、やはり持っているものは持っているのですね。妙なところで感心してしまいました。

  

 

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             天気晴れ、ひだまり  12/01
 

  

 「起床ーッ」

 ぼくは、休みの日となるとけっこう大きな声で、しかも半分叫ぶように声を出して起きるのです。なにか文句ありますかぁ?

 イカンイカン、どうも最近攻撃的です。であるので文章も攻撃的です。であるので得意先も一つ減りました。年末なのに減りました。今日は朝から仕事をしてません。仕事がないのです。ふう。

 そこでね、普段でも一生懸命使っている頭ですが、きょうはさらに働かせて考えました。ここはひとつ一攫千金を狙って、どーーんと大金を手に入れて、そんでもってアッチコッチの得意先に文句を言い放題言って、どんどん得意先を減らし、どんどんスッキリしようと・・・

 まぁ、なんですね。おじさんが考える一攫千金などは、せいぜい宝くじを当てるとか、ブラジルで大成功をおさめた叔父が、ぼくに遺産として3兆円残したとか、宇宙からの隕石が我が猫の額ほどの庭にどーんと落っこち、それが256兆円の価値があるものだったとか、飼い犬のケンタクンが突如言葉を話し始め、彼を連れて世界中を興行して歩き、その収益がなんと2年で34兆円になったとか・・・んなことあるわけがないね。せいぜいでもないね。

 とにかく、きょうは早起きなのです。そんでもって大声で起きたことを家中に宣言をしたのです。カミさんからは

 「頭もね、一緒にね、はやくおきるようにしようね」

 などとほめられましたが、喜んでもいられないのでとっとと階下に降りて家中の暖房器具をつけまわりました。ここだけの話ですが、おじさんは寒さにそれほど強くなく、暑さにも弱く、だからといって春や秋の長雨は身体に影響するようになってきました。だから一年中気を許せないのです。辛いのです。

 えとなんの話だっけ?

 そうだ思い出した。早起きしてイロイロしてご飯を食べいたら、久しぶりにお日様が出てきたのです。あわてて身じまいを正し、気をつけをして直立不動の姿勢をとり、そんでもってお天道様に一礼をしました。

 正しい大人はこうした、キチンとした、お天道様への挨拶を欠かしてはいけなにのですからね。ついでに神棚の水をかえて、ついでに飼い犬が言葉を話すようになったかチェックしようと外に出ると、やつは陽だまりで寝ぼけています。

 「えとキミねぇ、少しでもいいから日々の努力を欠かさずにね、言葉の練習などしませんか、そんでもってぼくと世界中を旅しようではありませんか。それでこそ人生と、いやもとい、犬生というものですよ」

 「・・・・」

 きょうも進歩はありません。ないけど、陽だまりのケンタクンは、とても幸せそうです。ぼくは少しのあいだですけど、陽だまりで、彼の背中をさすっていました。