オッサンの毎日 2005/1〜12月分
「胸騒ぎ」
11/15日
たとえば空がうんと高くて、そしてその空がどこまでも
深くて、くわえて心地よい秋風が、オッサンの頬のあたり
をサラサラと流れているとしたら・・
そんな場面が目の前にあったらさぁ、僕のように、それ
こそいつもワサワサしているせっかち野郎の気持ちをです
よ、うんとこさ爽やかにしてくれるんじゃなかろうか?・・
してくれるだろう?・・してくれるにちがいない・・
と、普通なら、まあそんな場面なら、そうなってあたり
まえなんでしょうがね、けど、これが僕の場合そうもなり
ません。あんまりにも空が青く、そしてあんまりにも深く
透き通っていて、そのうえとんでもなく空が高くて、おま
けに心地よい風なんぞが頬のあたりをサワサワしていると
、ぼくは、いつもではないけど、かえってなんだか胸騒ぎ
がしてしまう。
胸騒ぎといってもですよ、それは恐ろしさや、恐怖や、
「とんでもなく何か悪いことが起こるのではないでしょう
か山口さん」なんていう、いわゆるタタリ系・呪われ系・
襲われ系のものとはちょっと違います。それにね、いつも
いつもそんな場面で、きっちり胸騒ぎがするわけでもない
のです。ですからそんなにビクビクするというものでもあ
りません。ただその辺の境目、判定の基準がキチンとわか
らないのがしゃくなんです。実に微妙なんです。
ところで山口さんってだれだろう? まぁいいか。
それでね、結局そんな日は、家の周りをかるーく、飼い
犬との「ちょこっとお散歩」といった次第にあいなります。
つまりそんな程度の外出が精一杯、となるわけです。
まぁ早い話が、胸騒ぎに負けて、情けなく遠出が出来な
くなってしまったやい。ということですかね。
しかし僕は、この僕特有の・・えーとちょっとまてよ、
これは僕特有ではないかもしれないな。いろんな人がいる
からな。よわったな・・・
とにかくどちらにしても、この胸騒現象を、僕はけっこ
う重大に思っています。そしてそれには、理由があります。
判定の基準はわからないけど、けどキチンと理由はあるの
です。そう確信しています。
ただしその理由を、文字で、詳細に、やはりキチンと描
写をすることは難しいのです。あの、そのことの作業自体
はそれほどのものではありませんがね。
じつをいうとね、まだもうちょい時間が必要なんです。
なんとも情けないのです。でも時間が必要なのです。
************************************************
「グッバイ・マイ・ハニー」
10/22
この春に結婚したわが娘は、気がつくと、夏前から、家に戻
ってきています。
結婚したな・・北海道に新居をもったな・・たまには帰って
きて欲しいな・・・なんてなことを思っていたら、なんと、
すばやく、3月もしないうち帰ってきやした。えぇーもうそ
の早いのなんのって・・
えと、あの、べつにいやなのではないのですよ。そこんとこ
はね、なんだかね。とにかく複雑なのです。
いやはや結婚したな。やれやれだな。亭主の名前がやっと憶
えられたな(本名はまだ知らない。通称だけ)。そんな状態
でいたところに、とつぜん帰ってきたのですからね。こちら
もビックリ。
あ、その、いえ、あの・・・もとい(正確には「もとえ」)
あのですね、じつはね、戻ってきたのは妊娠しているのが判
明したとのことで、とにかく、そのような場合であるからし
て、さっさと実家に戻り、じゅうぶんな休養と栄養と鋭気を
と・・とにかく目には殺気さえみながせ、意気揚々と帰って
きたのです。
大きな声では言えませんがね、もちろん娘にはいえませんが
ね、まぁそんなんで、そーーとみなさんにお伝えしているん
ですがね。アァタネェ、まだ妊娠5ヶ月ですよ。そんでもっ
て予定日が来年の1月ですよ。それがなんと夏前には実家に
戻り、そんでもって栄養と休養と鋭気と殺気ですから。まい
っちゃいますよね。
バタバタした数ヶ月が過ぎ、先ほど亭主・・えーーと名前は
・・・そうそうハリーでした。そのハリーーが札幌の住まい
を引き払い、東京に戻ってきました。こちらでの仕事も決ま
り、住まいも見つけ、蝦夷の地から無事帰還とあいなったわ
けです。
帰還があいなった当日、娘は、それこそ遠い昔、僕にいつも
見せていた優しい笑顔を、亭主が帰ってくるからか、朝から
そこいらじゅうに振りまいていました。勘違いしたのか35
キロのバカでか飼い犬が、いつもと違う笑顔にだまされ、ゴ
ロニャン?とばかり娘にしなだれかかり、それこそすごい勢
いで蹴倒されていました。
亭主と少しの間、その新居で暮らすとのことです。娘が亭主
と二人、ニコニコしながら我家を後にした日、僕はひとり心
に決めました。
ほんの一時ですが、とっても楽しくて嬉しくて毎日がヒマワ
リのように輝いていた頃を思い出させてくれた娘のあの笑顔
は、素敵で、かわいくて、いつもキラキラ輝いていた娘のあ
の笑顔は、メモリーにすべきなんだと。
そうすりゃ、このボンクラ頭の片隅から、いつでも取り出し
て、自由自在に感じることができるから。
深津 勝
*******************************************
「一日」
10/18
朝起きてまず考えること・・・
オッサン編
さーてと、今日の天気はどうだろうかな、予報では雨だけど
な。でもきっと明るくなれば小降りになり、そんでもってき
っと昼ごろには止むに違いないな。
飼い犬編
さーてと、雨だな。父ちゃんは今日も仕事に行かないかな?
そんでもってオイラと遊んでくれるかな。雨の日はいつも期
待しちゃうな。
昼近くに考えること・・・
オッサン編
さーてと、昼は何食べようかな。麺類がいいかな。それとも
なんだな、ここはキッパリ、ご飯と海苔と卵の、正しい日本
旅館の朝メニューふう昼飯、なんてなことにしようかな。
飼い犬編
さーーてと、オイラは一日一食で、それでもって胴回りもキ
チンとクビレテイルので、このまま正しい食生活を続けてい
れば、母ちゃんのような、軽くヤバイ腹にはならないし、健
康にもいいので、そんだからやはり昼は抜きでもいいな。
昼下がりの午後三時に考えること・・・・
オッサン編
うーーむ、小説で読むような昼下がりの妖しい出来事など、
午後三時になってもおきそうもないな。おきたことないな。
来月も来年もそんつぎの年も絶対におきないだろうな・・・
飼い犬編
うーーむ、散歩でよく会う近所の古老犬(コロウケンと読み
ます、意味は昔をよく知る年寄り犬のことです、あの、でも
これは僕の造語ですから、そこんとこはよろしく)の話だと、
昼下がりの午後三時は良くないことばっかしだそうだ。
オイラもね、一度だって、目がクラクラするような若妻犬や、
「先月主人と一緒にパリからまいりましたの」なんてほざく、
ジョセフィーヌなんていう名前の外来犬にも会ったことがな
い。断じて会いたくない・・ちょ、ちょっとに会いたい。
夕闇迫る午後六時に考えること・・・・
オッサン編
さーーてともうすぐめしだ、めしだ、めしだ、めしだ、めし
めし、めし、めし、めし、しめ、しめ、しめ、しめ??どこ
かで間違えているな。
飼い犬編
さーーてと、いよいよめしだ、めしだ、めしだ、めし、めし
めし、めし・・・・・父ちゃんだと、いつもここらへんから
しめ、しめ、しめ、になり、いつものようにオイラに「ケン
タクン、はたして僕はどこから間違えたのでしょう」などと
北区滝野川第七小学校の橋本先生のような口調で、気持ち悪
く語り掛けるな、でもオイラは我慢して笑ってやっているの
がどうしてわかんないんだろうな。
良い子はとっくに寝ている午後九時に考えること・・・
オッサン編
さーーーてと、そろそろ寝るかな。今日も一日元気でよかっ
たな。仕事はたいしてできなかったけどよかったな。ウンコ
は3回でたし、散歩で飼い犬はけんかしなかったし、昼下が
りの午後三時もぶじ通過でよかったな。ランラン。
飼い犬編
さーーてと寝るかな。きょうもいろいろ考えたな。思考した
な。母ちゃんのいない隙にあがりこんだ居間で見たテレビ番
組だけど、なんだな、やはりTBSの買収にまつわるドタバ
タは、日本社会の構造的問題、つまり文化や習慣などの歴史
的累積性がその底辺にあるな。ウム。でもってなんだな、よ
けいなこったけど、昼下がりの午後三時、番組を仕切ってい
たあのオンナは、なんだかオバQによく似ていたな。ネヨ。
**************************************************
「喧騒」 10/15
なにも街が、近所が、身の回りの環境が、ただドカドカ騒が
しいということで、このようなタイトルを付けたわけではあ
りません。ぜんぜん違います。断じて違いますとも・・
あのね、そんなふうに言い訳するなら、はじめっからそんな、
思わせぶりなタイトルなど付けなきゃいいのにと、きっと皆
さんお思いのことでしょうね。はい、まったくもってその通
りです。
いえね、「喧騒」は、じつは僕の心の問題なのです。
「んじゃあ、何かい、あんた気の病かい」って早とちりしな
いでくださいよ。でもまぁ、もっとも、気の病は、そのわず
かですけど、やはりいくらかは患っていることは事実で、そ
こんとこは完全に否定できません。あ、でも症状は軽いです
から。
たとえば
1 運転しながら、よく、1人でブツブツ言っている。
2 犬と話をしながら散歩している。
3 雑木林でカラスの鳴きまねを真剣に練習している。
4 飼い犬によく闘いを挑む。負ける。
5 見てはいけないものを見る。正確には感じる。
6 自分は天才だと、いつも思っている。
きりがありませんね、まだまだもっとありますよ。もっとも
それらイロイロは、僕にとっては普通のことで、症状が軽い
というのは世間から見てということです。
反対にぼくからの世間はうんとおかしいことだらけでいっぱ
い。でもそれらは、たとえばうんと声を大にしてお代官様に
訴えても、申し述べても、もともと土俵が違うのでね、つま
り話にならないのですね。なにせ僕は天才なのですから・・
さてと、「喧騒」問題に戻ります。じつはここのところ、関
係する団体の、一部の人の、その胡散臭さが、なんとも僕の
天才頭を揺さぶるのです。細かな話はぶっ飛ばしますね。要
するに、あれやこれやと、いわゆる社会的なキチンとした大
人としての行動をぼくがいくらとっても、ずる賢い、似非キ
チン大人が、集団で、いやらしくまとまり悪巧みをするので
す。ウンコみたいな連中です。
結果として、ぼくはそれらウンコのような喧騒に、小鹿のバ
ンビのような、そうこの小さな胸を痛めるのです。いまにも
破裂しそうです。本当です。パチン
**************************************************************
自由 10/08
とんでもなく暑い日のことでした。群馬県との境に位置する
埼玉の妻沼町へ仕事で出かけました。一時間ほどで作業を終
え、少し戻って上尾市で打ち合わせ、そこから北上して杉戸
町へと、あいかわらずのあっち行ったりこっち行ったりの日
々です。
上尾から杉戸町へ向かうのに、少しの距離、国道16号線をは
しることに。お盆休みが近いせいか、ところどころで渋滞です。
栗橋に行く道路との分かれ道を過ぎ、陸橋に差し掛かるとま
た渋滞、次の予定が3時の約束なので時間に余裕があるし、
まぁノンビリ行くかと気を取り直し、あらためてゆったりと
窓から外を眺める。
視線の先に、陸橋の側道の先をこちらに向かってくる犬の姿
が目に入りました。連れはいません。すぐに離れ犬だと確信
しました。
真夏の太陽の下、茶色の中型の犬は、前方をキリット見つめ
ながら、しっかりした足取りで進んできます。みていてなん
だかドキドキします。
車の脇を通り過ぎる一瞬、僕は茶色の彼に気持ちを送りまし
た。声を掛けたのではありません。気持ちを送ったのです。
「オイ、乗っていかないか。スポーツドリンクもあるぞ」
茶色の彼は悲しいほどやせています。ろくに食事もしていな
いのでしょう。それでもまっすぐ前を向き、何かを見つめな
がら、しっかりした足取りで、ただ、ただ前に、僕には見向
きもず進んでいきました。
もしこの場所が、もっと車の通りの少ない田舎道で、陸橋の
うえなどではなく、茶色の彼が悲しい目で僕を見つめたりし
たら、躊躇なく彼を車に乗せ、ニコニコしながら我が家に連
れ帰ったでしょう。
そう、僕にはそういう前科があります。見逃せないのです。
だからドキドキするのです。
その晩、僕は、すっかり暗くなった8時過ぎの帰宅となりま
した。家に帰り着くなり、カミさんの顔を見て、子供のよう
にことの次第を話します。
「それはさぁ、近所の犬なんだよ。きっと離してるんだよ。
大丈夫だよ」
「・・・・・」
彼女の優しい返答が、気遣いが、けっこう辛くもありました。
僕は、暗くなってから家に帰ることはめったにありません。
遅くなったとしても、夕方をすぎることはめったにないので
す。
そうです、帰りに、犬を見た陸橋の周辺を、ウロウロ、オ
ロオロと走り回っていました。アホデスネ。
それでも後悔することがいやで、けっこう真剣に探しました。
犬を探すため、急いで戻る途中、僕はコンビニでパンと牛乳
を買いました。そのパンの、甘い匂いが、車内に満ちてきた
ころ、そして空が薄暗くなった頃、僕は車を止めました。
気持ちの奥のほうで、精神が複雑に乱れていることを感じま
す。ため息をして、そしてパンを食べました。牛乳も飲みま
した。「届けばいいな」なんて、わけわからないことを考え
ながらです。
***********************************************************
「蛇との遭遇」 10/08
久しぶりに蛇とご対面です。最後に出会ったのがだいぶ前で、ど
れほど前だったかもおもいだせません。
でも、こういっちゃあなん
ですが、蛇君とは何回出会おうとも、何度出あっても、やはり、あ
んまり親しい友人にはなれそうもありませんね。
今回の前に会ったときは、ケンタクン(飼い犬)との散歩の途中で
した。彼と雑木林の獣道を歩いていたときです。
突然彼がピョーーーンと飛び上がったのです。そう、ほんとに狐み
たいに・・・といっても狐が飛び上がったところをほんとに見たこと
はないんですがね。テレビで見たキタキツネの飛び上がりを想像した
だけなのです。
ぼくは瞬間的に、そう運動神経がまだ青年時のそれを維持している
のを、唯一の自慢としているオッサンですので、なんと一緒に飛び上が
ったのですね、これが、スゴイ!・・・
とにかく彼の飛び上がった真下にはね、けっこうな大物がいました。
体長1M程度ですが、ここいらではめったにお目にかかれない蛇君とし
ては大物です。
そこで話は、突然今回の蛇遭遇話になるのであります。今回は、僕の
作業場を出たところにある、住宅街の普通の舗装道路です。やはり1M
程度の蛇(種類はわかりません)が反対側の住宅を目指してユラユラし
ていました。
あの、これってけっこう固まりますよ。街の、住宅街の、普通の舗装
道路をですよ、蛇君が御通りになるのです。ユラユラと横断するシーン
を想像して下さい。
さてさて物語はこれからです。固まっていると、ちょっと先の角を曲
がってきたのは、自転車にのった女子高生です。
携帯片手に「ヤダーー・ウッソー・マジー・テユーカー・ツーカー・
ドコモー」なんだか解読不能な言語を発しながらの自転車走行は、地上
の異物を発見できる状況ではないと、瞬時にオッサンは悟りましたね。
そこで、なんでだか急に、僕はいわゆる街の正義感あふれるオッサン
に変身をしてしまうのです。自転車を傍らに止め、動きを止めている蛇
君の前に立ち、両手を広げて女子高生を停止させました。
固まり、恐怖に顔を引きつらせ(この時点では僕にです)ている携帯
女子高生に、さらなる恐怖を味あわせるため、いや、違う、さらなる危険
を回避させんがため、オッサンは厳粛な面持ちで蛇を指差しました。
「あのね、タイヤで踏んづけたりして怒らせると噛んだりするからね、こ
の蛇は」
とオッサン
「エェーー・ウソーー・ツーカー・マジー」
と女子高生。顔がさらに引き
つり、なんだか殻つき南京豆みたいになっていました。
「あのね、この蛇は危険だから、だから電話やめてね、前をしっかり見て
ね。そんでもって早々とお家に帰りなさい。いいこだから」
と胸をはって答えてやリました。その言動と怪しい目に・・・さらに顔を
引きつらせ、その顔がもう山芋のように伸びた女子高生は、後ろを振り向く
こともなく去っていきました。はははは。
次に角から現れたのは、たぶん悪徳リフォーム会社のセールスマンです。
え、なんでわかるのかって、それはもうアーータ、資料らしきものが入った
バインダーを片手に持ち・チンチクりんな制服を着て・壁のヒビなどをじっ
と見ながら・ちょっとしたヒビでも見つけようものならそれこそ脂ぎったカ
エル顔に満面の笑みを浮かべ、そんでもって呼び鈴を押したりするからすぐ
わかるのです。フウ。
でね、その油顔カエル男が、胡散臭そうに横目で僕を見ながら、蛇前方5
Mの住宅を、その汚い油目で点検などをしているのです。
僕はちょっと考えました。でね、傍らの自転車に飛び乗り、さっさとその場
をニカニカしながら離れたのです。
しばらく走ると後ろの方で、大きなだみ声の叫び声が
「ウワッーーーー・ウヒィーーー・ダジゲデーー・ゴワイーー・アフーーーー」
ぼくは振り返ることもなく、さらにニカニカしながらその場を去りました。
これは物語ではありません。
*************************************************************************
「サクランボ」
5/06
「サクランボ」なんだか怪しいひびきのあるテーマですね。けっこうね、こ
のへんのテーマだと、友人のくっつきがいいのです。とどのつまり、僕の
まわりにいる知り合いたちは、あっち方面に常日頃から非常に興味を持
っている。日夜興味を持ち続けている。一生持ち続ける。飯よりあっち。
仕事よりあっち・・・・
あっちこっちなどと、しょっぱなからわけのワカラナイことを書いてしまい
ました。じつをいうと、先日「mixi」で「異性不純交友」というテーマを使った
ら、なんと一日で、かなりのあっち好きと思われる人々がはせ参じました。
内容はぜんぜんあっち方面と関係ないのにね。
あ、そうか「mixi」をご存じない方もおられるかもしれませんね、文末に
「mixi」のあれこれを紹介しているサイトを載せておきます。ご参考に。
あ、それから「mixi」に参加したいという方は遠慮なくメールください。ご
紹介いたします。
でね、そのサクランボなんだけど、じつはなんと、我が家の額庭(ひた
いにわと読む・つまり猫のひたいほどのちいさな庭)には、小さく可憐な
桜の木が生息するのです・・木は生息とは言わないのでしょうか。でも生
きているのでいいやね。とにかくその桜の木が、毎年、たくさんの花を咲
かせ、そして実を生らせるのです。
これが見事!えらい!とにかく感動ものなんです。今年は73個生りま
した。真っ赤なサクランボちゃん・・まてよ、ちゃんなどをサクランボにつ
けると、また、近所の霊園近くに住むあっち好きの保志ちゃんなどが喜
びそうなのでやめたほうがいいな。
とにかくそのサクランボがですね。真っ赤な実を僕に向けて、「あ、そん
なに見ないで、お願い」なーんか言いながらうつむくのです。
・・・・・・・・・・いつも書いてて思うんですけどね、たぶんこういう書きかた
をした直後には、452万7千3百53人の読者(嘘)のうち、124万3千
11人は読むのをやめ、そのいきおいで読者登録をやめ、とってかえす
刀で?オシッコでもやっつけようと、便所にいくのでしょうね。きっと。・・
アーア、たぶん、いや絶対、今回で、完璧に読者減るね。これはマチガ
イない。
さて話は続きます。このサクランボですがね、じつはそんなに手放しで、
やれ実が生った。やれうつむいた。やれカワイイな。やれ綺麗だな。やれ
いい家族のもとで育ってよかったな?などとよろこんでばかりはいられま
せん。じつは、大きな声では言えないのです。あのね、我が家のすぐ傍
には雑木林があって、そこには悪徳オナガ鳥や、悪徳ヒヨドリや、そうい
った悪徳鳥がわんさといるのであります。声が届くと・・・・
連中はよってたかって悪算段をし、そんでもって大挙してわが額庭に押
し寄せ、なんとかわいそうに、可憐なサクランボちゃんを食い尽くすのです。
去年はうっかりしてやられました。カミさんと、「もうそろそろ収穫時期だね」
なんて、初夏の日差しもまぶしい5月の初旬、近所でも評判の美人妻と、
昼下がり、仕事もせず、居間で茶など飲みながら話をしていた矢先にです。
それから3ヶ月、飯も喉をとおらず、ウンコもでず、ほんとうにショックで
した。しかし、秋風がやさしく僕の頬を通り過ぎ始めた9月の初め、なんと
か傷が癒え始めた僕は、思い切ってある行動に出ました。
家に閉じこもり、カーテンを閉め、常時真夜中の丑三つ時体制をととの
え、壁に取り付けた人工悪魔鳥に向け、5寸釘を、呪いの呪文をあびせ掛
け(怖!)、ながら、腕も折れよとばかり打ち続けたのでした。はい。
呪いが効きすぎたのでしょうかね。いま我が家には、常時、悪徳大ガラス
が滞在して、カワユイ小鳥ちゃんも近寄れない状態になってしまいました。
やはり物事は、ほどほどにしないといけませんね。フウ。
*************************************************************
「材木座海岸」 5/01
考えていたほど海岸は汚くないな。北鎌倉の霊園から坂を下
り、八幡
宮の前を左折して一路海岸へ向かった。近くまで仕事
できて、そのまま
ちょいと足を伸ばしたわけです。
実家が材木座にあったので道案内はいりません。海岸に向か
って二の
酉を過ぎ、すこし先を右手に入ったところが我が家で
した。今はその家も
ないのです。姉夫婦と一緒に暮らしていた
父が、なんだか急に亡くなった
後、姉は、大船よりの山崎とい
うところに居を移してしまいました。
初夏の海は大好きです。夏の喧騒の前に見せる海岸の安らぎ
は、夏が
夏らしくあるほど、そこで夏を生活するほど、大きく
感じるものです。けれど
僕はね、正直をいうと実家が鎌倉にあ
るあいだ、一度も長居したことがあ
りません。海が大好きなの
にね。
わが娘どもは、僕とおんなじで海が大好き。毎年、少し贅沢
をして海辺
のホテルで過ごします。家族で。ふと思いました。
今年はどうなるのだろう
かと。
昨日、娘夫婦は我が家から北海道へ旅立ちました。連休と重
なるので
出発は夜中です。あのね、彼らは、クルマであっちこ
っちと引っかかりな
がら、ゆっくりと札幌まで行こうじゃない
かと、ナイ知恵を振り絞って、必
死に算段をしたのでした。
夜がまるで弱い僕は、夜中じゃあ見送ることが出来ないと、
早々に寝所
へ下がりました。いえね、ほんとうは嘘なんです。
じつのところ見送りたか
ったのです。けど僕は寝ました。無理
やり寝ましたね。
鎌倉の海は箱庭です・・・ハハハなんだか突然ですね。つま
りね、いろ
んな海の要素がコンパクトに詰まっているのです。
海はとてもおだやか
でしたよ。けどいまはね、そんな安らぎは
かえって苦痛です。
原色で染められた空と海。たくさんの人、歓声、それらで溢
れたとんで
もなく騒々しい海が、目の前にひろがってほしい。
いまそんな気分です。
************************************************************
「アト7日間」 4/17
今年のわが大邸宅の庭木は、けっこう元気がよい。なんとサクラン
ボの実は、数えてみると72粒(小さい木なのでキチンと数えられた)
もあった。梅の実はなどは、まだ小さいけれど300個ぐらい(これは
だいたい)ぶら下がっている。これらは食することができるので、と
にかく嬉しいのだ。
白状すると、じっさいのところ我が家に庭はあってないようなもの、
一握りの庭木が、それこそカタを寄せ合って小さな庭に生息していま
す。はい。
さてキレイなお花シリーズでは、海棠(カイドウ)の花が、淡紅色
の五弁花を房状につけ、珍しくいっぱい吊り下がっています。花水木
(ハナミズキ)も、4枚の大きな苞葉に包まれた淡桃色の花を、やは
り大量につけ始めました。いつもの年は数えるほどの数なのにねぇ。
毎日散歩に出かける近所の雑木林は、すっかり緑に覆われて、樹の
幹に孔をあけ、虫取り作業に熱中している赤啄木鳥(アカゲラ・キツ
ツキの一種)の仕事音だけが耳に飛び込んできます。ハハハ、なんと
も気分がいい。
毎年のように繰り返される自然の営みも、ただ、フワッと通り過ぎ
る風ではないようです。去っていくのをただ見過ごさずに、よくよく
気をつけて観察すると、けっこう意外な違いも発見できるのです。
キャンキャンしていた娘も同様だろう。なんて考えました。なんだ
か違う側面が、やはり注意して観察することで垣間見ることができる
かなと。
いつも、いつでもそうなのだけどね、僕はいろいろな大事なことに、
気づくのがとっても遅いんです。とんでもなく遅い。大事かどうかも
理解することができない。どうしようもないバカオヤジです。
深津 勝
**********************************************************
26/21 4/17
イチゴ白書・真夜中のカウボーイ、僕の青春まっただ中の
映画です。
けれど学生運動も青春も、僕の心にはそれほど大きな刻
みを付けませんでした。
僕が、当時なんとなく社会を浮遊していたのは、きっと日本
の社会そのものが、浮遊し始めたからでしょう。
なぜ、あの映画は『イチゴ白書』なのでしょうね。まさか甘酸
っぱい味と、青春の淡く稚拙ではかない精神を、単純に結び
付けた・・・・ んなわけないな。
今日は奥多摩で仕事をしていました。帰路、カーラジオか
ら流れる「イチゴ白書をもう一度」のメロディーに、柄にもな
く感傷。
明治通りの攻防で機動隊に追われ、表参道を一つ外れた
教会裏のブロック塀の中、僕は寒さに背中を丸め、路面を
叩き割って作ったアスファルトの塊を、たいそう強く握り締
めていました。
敵は、いったい誰だったのでしょうね。
♪過ぎ去った昔が 鮮やかによみがえる
なんだか気持ちの奥のほうが、妙にザワザワしています。
夕方、僕の携帯メールに、3年間ほとんど毎日一緒に仕事
をしていた、娘の元彼からのメールが入っていました。
彼は娘と別れ、そして、あたりまえのように私のもとも離れ
て行きました。
娘の結婚を知った彼からのメールです。
**おめでとう おじさん。
**おじさん、誕生日もおめでとう。
なんだかとってもせつないです。
クソッ
********************************************************
26/22 4/03
自治会で問題が発生しました。
我が家の並び3軒は、裏の住宅と比べると比較的新しく建築されま
した。それでももう15年以上経つのですがね。
東京近郊のこの街では、新世代と旧世代・・地元民と新参者・・似
非農家と勤め人・・犬好きと犬嫌い・・パパママ派とオトーオカー
派・・町内会大好きと派それほどでもない派・・ワープロ派とガリ
版派・・おかまとおなべ・・・・
最後は別として、けっこうな戦いを、それぞれの地方組織を基盤と
した人々が、その主張を優先さすべく、日々繰り広げているので・
・いや、繰り広げているらしい。
ま、それでも、10代や20代前半の若き青春真っ只中を、わき目も
振らず、突き進んでいるカタガタには、あまり関心がないかもしれ
ないな。
しかし、あの、この戦いはけっこう深刻なのですね。なんと裏の旧
世代でガリ版派で町内会大好き派の犬嫌い連中に、新世代でワープ
ロ派で犬好きのカッコいい夫婦一組(僕んち)が住んでいる新参者
のわれら3件は、ある日突然
「あんたら、もう、これから先、ここにゴミ捨てたら困るケン、と
っとと自分たち3軒で、ゴミ捨て場作ってクンなんしょ」
と、いったいどこの出身がわからない口調で通告を受けたのです。
いやはや困りました。原因はわかっています。
1 新しく建った家がとにかくうらやましい。それがズーーーット
怨念とナリ積み重なっているのであります。
2 新しく建った家のせいで、今まで南側にあった広場が無くなり、
自分たちの家の前50センチに突然壁ができ、茶の間が昼間でも薄
暗くなった。
3 新しく建った家が、犬なんぞを飼い、その犬がなんともかわい
いのでにくたらしい。
4 新しく建った家では(あの、もう15年も経つのですけど)家
がハイカラで、敷地が2倍以上あり、そんで持って夫婦で働いたり
している。
5 新しく建った家では、オヤジが昼から犬を散歩させたりしてい
る。きっと怪しい仕事について、そんでもって怪しい金儲けをして
いるにちがいない。
6 新しく建った家の連中は、自治会の集まりで、
「えと、僕のゼミではね、産業クラスターについてね、教授を筆頭
に、新しい情報環境のもとでのシュミレーションなんか作ってね、そんで動
かしたりしてたんだ。ハハハ」なんて、趣味の会の活動を自慢した
りしているので頭にくる。
7 新しく建った家の新参者が、いつの間にやら自治会の上の組織
である町内会の役員になっている。ナメンナヨ。
まぁ、とにかくいろいろあるみたいです。いくつかは、その主張の
是非は別として、僕の胸に刺さらないでもないのですがね。
とにかくそんなこんなで、我が3軒連合は昨夜密かに某所で合議を
し、小国として独立することとしました。しかし大国である某町内
会が、独立の動きを少しでも見せれば、武力の行使をするぞ!なん
て言わなければいいと戦々恐々です。
えーと、娘とケンタクンの話題はなしですね。つまりあんましまだ
ピンときていないのでしょう。
**********************************************************
26/23 4/01
風邪がひどいありさまだ。熱はないようなんだけど、でもなんだ
かカッタルイ一日です。
僕がどんなに具合悪かろうが、カミさんは出かけますね。もっと
も仕事とのことですから
しょうがない。そんでもってそのまま何か
の会があるのでそっちへ行くって言ってました。
どうせ今日中に
は帰ってこないでしょう。
しょうがないので、昼はカミさんが作ってくれたカキフライを一人
でがつがつ食べたんだ
けど、なんだかお腹の調子が悪くなりま
した。原因はなんとなくわかるんですけどね。
あのね、僕は娘やカミさんが、医者へ掛かってもらってくるクス
リをね、その残ったやつ
を調合して飲むんです。
今回はタミフルを食後に1錠づつ。タミフルはインフルエンザ用
のクスリです。ほかに、
あわせて喉のクスリと悪寒・節々痛のク
スリを飲んだので・・・お腹にきてしまった。
ちょっとマズッタかも
しれない。
先ほど娘から電話があった。オカーに代われという。ぼくはカー
さんはお仕事で今日
は遅くなると伝えました。
「・・・・・・・・・・・・・・」
「ワカッタ」
といって電話が切れました。受話器をとってから切れるまで約
10秒。ハハハハハハ
ここ数年、ぼくは、二人の娘とカミさんの声が、なんだか同じよ
うで、区別がつかなく
なっています。それで時々、「あーーと、
カーさん?」などと間違え、掛けてきた娘に
嫌がられます。
でも今日は、電話を取るまえに下の娘からだとわかりました。
ほんとうです。声だっ
て、はっきりわかります。
ひょっとしたら、僕は長い間、ちゃんとしたトーさんを放棄して
いたのかもしれません。
ゴメンゴメンです。
*****************************************************
日常
少し時間に余裕があるせいでしょう、珍しくぼくは振り返ってい
ます。時間を振り返ってみたのです。それでもなんだか、流れに身
を任せた毎日であったようで、去年1年の出来事はそれほど記憶に
ありません。もちろん、思い出す努力をすれば、多少のことは思い
出すことはできます。つまり、僕の脳みそに強いインパクトを与え
た出来事がなかったということでしょう。
みなさんはいかがですか。どんな1年でしたか。たまには振り返
えるのもいいかもしれませんよ、でもみなさんは、僕と違い、きっ
と充実された1年であったことでしょう。
さて、あまり印象深い出来事がない1年であったようなので、過
去の記事をのぞいてみました。2003年の12月31日の記事で
す。なんだか妄想と、希望と、憧れがごっちゃまぜになっているよ
うな記述です。ハハハと笑ってしまいました。
じつを言うと、僕の指導教授は文章の専門家です。日本を代表す
る総合雑誌の編集長をなさっていた方でもあります。常日頃から、
文章は3日寝かせ、そのうえで読み返し推敲しろといわれ続けてい
ます。
しかしながら最悪な生徒である僕は、文章は書き終えたら即終わ
りで、なんとなく斜めに一度読み返し、推敲など遂行せず、即メル
マガに投稿する始末です。ハハハになるわけですね。ハハハ・・・
さてその記事では、僕はグラスゴー(たぶんイギリス)在住で、
家具職人で、白いひげを生やしています。酒も飲めるようです。
以下その記事からの抜粋です。
*************
妄想と憧れとわずかながらの狂気がぼくを包みこんでいます。夕
刻、飼い犬のケンタクンと(えと、ここでもぼくは犬と一緒で、名
前もケンタクンなのです)街はずれにあるいつものパブへ赴きます。
いつもの席であるカウンター横の椅子だけの席、そう、その椅子は
ぼくが自分用に作ったものです。そこに腰掛けビールを飲みます。
酒場では大勢の酔い客が、歌を歌い、口論をし、フィドロを奏で
ます。ありのままの、リアルな、真っ正直な現実、そして素敵な喧
騒がそこにはあるのです。偽りや偽善、そしてちっぽけな薄汚れた
欲望、そんなものはありやしません。あったとしてもフィドロの音
色でかき消されます。
ぼくはカウンター横でそんな景色をみながら、ビールを飲み、そ
して燻製肉をケンタクンと一緒に食べるのです。なんてことのない
日常、そして普通に生きること、これがぼくの憧れです。でもそん
なことがけっこう難しい社会に、国に、ぼくは生きています。
来年はきっとよい年になります。そう信じています。そしてみな
さまの年がよい年であるよう念じています。
*******************
と結んでありました。
読み終えた僕は、やはり考えこみました。憧れも、希望も、そし
て社会もかわりません。
僕とケンタクンは1年ぶん年を重ね、そして少し太りました。社
会ともかく、自分はかえる努力をしなければと、真剣に考えていま
す。